小説第3話の続き

最近頭の中でウェイクアップフィーバーとエクストリームと言う叫び声が響く。
魔法少女リリカルなのは×舞‐乙HIME

 ~THE HARMONIUM SONG~

第三話 暗躍する者達 後編

貨物室内の戦いはフォワードメンバー側の有利に進んでいた。
対ガジェットの訓練を受けた六課メンバーをニナ達が援護した為、六課メンバーはいつもより楽に戦えていた。
一方貨物室内に突っ込んだアリカは、
「きゃああああああ!!」
ガジェットⅢ型の触sy…じゃなかったコードに捕まっていた。
「放せ!!こんのおおおおおおお!!」
アリカがしょk…コードから脱出をしようともがくと、彼女のバリア来ているスーツの首と両手首と腰のリングが光りだした。
「こんじょおおおおおおお!!!!」
ぶち!!
アリカが叫ぶと同時に、コードは引き千切れた。
ガジェットⅢの内臓されたコンピュータは何が起きたのか解析出来ず、動きの止まってしまった所にアリカのパンチを受けた。
高さは4、5メートルはあろうかというガジェットⅢはアリカの細い腕で殴られたにも関わらず、球体のボディーを粉々になりながら爆発した。
「嘘!?デバイスなしでスバルさん並みのパワー!!」
その光景に驚くエリオ。
エリオでけではなく、スバルやティアナやキャロ、さらにはエルスとトモエも驚いていた。
「やはり、あの子もジェムデバイス…」
ただ一人、ニナだけは驚かずにポツリとそう呟いた。
「え?」
ニナの発した耳慣れない言葉に彼女を見るティアナ。
「まさか…たった数人であの数を!」
一方、高みの見物を決め込んでいた男はスバル達の強さに呆然とした。
二十数機はいたガジェットも、今やわずか数機しかいない。
「これ以上の抵抗は貴方の立場を悪くするだけです。もう大人しく投降してください」
油断なくクロスミラージュを構えながら言うティアナ。
だが男は不敵な笑みをこぼした。
「なるほど。あくまで我らの大義を邪魔するというのなら、こちらも本気で相手になろう」
そう言うと男は懐から黒い水晶の様な物を取り出した。
「あれは!」
真っ先に反応したのはトモエだった。
さらにニナもそれが何であるかに気付いた。
ティアナは一体男が何をしようとしているかはわからなかったが、男が何か行動しようものなら最初か撃つ気だったため、迷わず引き金を引いた。
だが撃ち出された魔力弾は男の前に割って入ったガジェットに当たり、男には届かなかった。
男は水晶の先端で自分の指を刺した。
男の指から出た血が触れた瞬間、水晶は黒紫に輝いた。
「黒き誓いにしたがい、全ての知識と知恵の神よ、我が前に順々なる僕を呼ばん」
男の呪文がの様な言葉を唱え終えると、男の後ろの空間が歪んだ。

ーー機動六課・作戦司令室ーー

「船内に異常なエネルギーを確認!!」
「なんなのこれ!召喚魔法に似ているけどこの数値は異常よ!」
「それに魔力反応がありません!!」
ルキノ、シャーリー、アルトの報告に驚くはやてとグリフィス。
「部隊長!これは一体!?」
「わからへん。こんな事初めてや」
ただ一人、ナツキだけはこの現象に心当たりがあった。
「まさか…スレイブか!!」

ーー貨物船内・貨物室ーー

『Guuaaaaaaaaaaa!!!!』
男の後ろの空間をまるで布を破るかのように出てきた恐竜とも人ともつかない何かはまるでこの世の全て怨むかのような声で吠えた。
「なに…あれ?」
呆然と呟くティアナ。
機械とも生物ともつかないその巨大な体躯は、その呟きに反応するかの様にティアナを六つの意思の感じられない瞳で見つめた。
その顔は、瞳が六つもあるにも関わらず、まるで人の様に見えた。
「スレイブ!どうしてシュバルツがガジェットと一緒に!?」
『Gyaaaaaaaaaaaaa!!!!』
驚くエルスを余所に、スレイブと呼ばれた存在は再び吠えた。
「たああああああああ!!!!」
「とおおりゃああああ!!!!」
スレイブの登場に呆然とする一同の中で、いち早く復帰したアリカとスバルはスレイブに向けて突っ込んだ。」
「一撃必倒!!ディバイン・バスター!!!!」
「アリカ・ヘッド・アタック!!」
なのはへの憧れから覚えたなのはの十八番、ディバイン・バスターを打ち出すスバル。
因みにアリカ・ヘッド・アタックとは読んで字の如く、ただの頭突きである。
撃ち出されたスバルの青い砲撃はスレイブの体を振らした。
それだけだった。
「!!?」
スバルの砲撃などまるでなかったかの様に、ディバイン・バスターを撃つ為に不用意に近づいた彼女に向って腕を振り下ろすスレイブ。
因みにアリカの攻撃は全く効いていない。
咄嗟にシールドを張るスバルだが、
ドゴオン!!
「スバル!!」
ティアナの叫びも虚しく、轟音と大穴を残してスバルは消えた。
おそらく下に突き抜けたのだろうが…この貨物室の床は分厚い。
重量のある荷物を乗せても抜けない様にするためである。
その床をいとも簡単に貫いたスレイブのパワー。
例えシールドを張っていたとしても…、
「嘘…でしょ?」
目の前で長年の相棒が消えた事に呆然とするティアナ。
その彼女に向かって、スレイブは自分の腹部のビーム砲を彼女に向けた。
「危ない!!」
ニナがティアナを飛び掛かると同時に、ティアナがいた場所をなのはの砲撃にも匹敵するエネルギー砲が通り過ぎた。
どぐわぁぁぁん!!
ティアナを焼き殺せなかったビームは、貨物室の壁を破壊した。
再びティアナに狙いを定めるスレイブ。
だが、その頭に飛び乗ったエリオの鋭い一撃が決まった。
「Guaaaaaaaa!!!!」
キャロにブーストして貰ったストラーダは、スレイブの頭に深々と突き刺さった。
「うわぁ!?」
だが、スレイブは激しく頭を振り、エリオを振り払う。
「エリオ君!」
振り落とされたエリオは硬い鉄板でできた床に叩きつけられるかと思われた直後、トモエに抱きとめられた。
「痛っ!!」
「痛いとは失礼ね」
スレイブから離れながら、エリオに文句を言うトモエ。
「だってトモエさんのバリアジャケットとは思えない程硬いですよ!」
「そりゃそうよ。この鎧がわたしのデバイスなんだから」
「え?」
キャロの所まで来るとトモエはエリオを離した。
「痛て!」
いや、落としたと言った方が正しい。
キャロの所には既にティアナ、ニナ、エルスも来ていた。
「逃げるわよ!わたし達じゃ、スレイブに対抗できない!」
「え!?でもアリカちゃんがいないよ!」
ニナの言葉にエルスが貨物室を見渡しながら言った。
「あら、スレイブに踏み潰されたのかしら?心配だわ~」
欠片も心配してない、むしろどこか嬉しそうに言うトモエ。
「さっきあのフロントアタッカーがスレイブの攻撃を受ける時に彼女と一緒にシールドを張ったのを見たわ。生きていれば下に落ちてるでしょ、だけど今は救助に向かっている暇は…危ない!!」
ニナの言葉に咄嗟にその場から離脱する一同。
ニナ達がいた場所にスレイブのビームが通り過ぎる。
スレイブのビームは爆発を起こし、壁に穴をあけた。
「っく!あの壁の穴から脱出するわよ!!」
「「ティアナさん!?」」
ティアナの言葉に驚愕するエリオとキャロ。
「あの馬鹿の事は気になるけど、今は一人でも多く助かる事の方が重要よ!!キャロ、チビ竜を!」
「………わかりました。フリード、竜魂召喚!!」
「きゅ~。ぐおおおおおおおおおお」
キャロの呪文と共にキャロの頭に乗るほどの大きさのフリードは大人が2、3人乗れるほどの大きさになった。
「大きくなった!!?」
「みんな!チビ竜に乗ってあの穴から出るわよ!!」
スレイブが次の一撃を放つより早く、全員フリードに掴まり、貨物船から脱出した。
が、大きくなったとはいえ、うち二名は子供とはいえ、六人は流石に重かったのかフリードの飛行速度は随分と遅かった。

ーー海上・貨物船付近ーー

フリードに乗って(つかまっている者もいるが)脱出したティアナ達だったが、そこにガジェットⅠの生き残りが追撃をしてきた。
が、ガジェットⅠは少し重そうに飛ぶフリードにビームを撃つ前に突然バラバラになって海に落ちた。
「へ?」
撃ち落とそうとクロスミラージュを構えたティアナは間抜けな声を出した。
バラバラになったガジェットは、まるで最初からそういう形だったかのようにきれいな断面をしていた。
「一体何が?」
「こんな事が出来るのはあの人しかいないわ」
フリードの右足にしがみついた状態で呟くティアナに左足にしがみついていたニナが答えた。
その時、貨物船の甲板を突き破り、スレイブが出てきた。
その前に、すたっと一人の女性が降り立った。
シズル・ヴィオーラ。
「さて、お片付けの時間どす」
そう言って無造作に、それでいてどこか優雅にスレイブに向かって歩くシズル。
『Guaaaaaaaaaaaaaaa!!!!』
その言葉が気に障ったという訳ではないのだろうがスレイブは吠え、ガジェットはコードを伸ばした。
が、その瞬間シズルは一回転し、それと同時に手に持っていた両側剣が連結刃となりシズルの周りに舞った。
気が付くと、シズルはスレイブとガジェットの後ろにいた。
空からじっと見ていたティアナ達でさえ何時の間に移動したのかわからなかった。
一瞬遅れて、シズルを発見したスレイブとガジェット。
シズルに襲い掛かろうとした時、
「おでこに、なにか着いてますえ」
とシズルに言われ、ずっとスレイブの頭に刺さっていたストラーダに注目するスレイブとガジェット。
『Gu?』
ストラーダを抜こうと手を伸ばすスレイブだが、その手が甲高い金属音をたててきれいにとれる。
手だけではない、腕、首、胴の順に外れ、最後にはレーザー砲が三つに輪切りになった。
そしてそれぞれ爆発した。
「すご……」
何もかもが自分とは桁違いなシズルに、ティアナは呆然と呟いた。

ーー貨物船内・貨物室ーー

ーーガシャン。
スレイブを召喚する際に使われた水晶が床に落ち、砕けた。
水晶を持っていた男の姿はどこにもなかった。
どこにも。

ーー貨物船内・貨物室の下ーー

「う~ん……」
スレイブの攻撃を受けたスバルは気が付くと倒れていた。
「あれ?」
仰向けに倒れているため、天井の穴がよく見える。
「あたし…あのでかいのに殴られて……床を突き破って、あそこから降ってきたって事?」
そこまで考えた時、スバルは急激に意識が覚醒した。
「アリカ!!」
自分をスレイブの攻撃を受ける直前、自分の所まで来てシールドを張ったアリカ。
彼女と自分の二重のシールドがあったからあの強力な一撃に耐えられたのだ。
「アリカ!!?」
起き上がろうとしたスバルはそこで自分の腹部に何かが乗っている事に気付いた。
「………?ーー!」
アリカだった。
気絶している様だが、特に怪我はなさそうだった。
「アリカ、アリカ!」
「う~ん……」
「アリカ!!」
「アリンコ言うな~~~~~!!!!!」
「うわぁ!!?」
ふさぶりながら呼びかけていると、突然そう叫んで起き上がった。
「…………あう?」
起き上がったアリカは首を傾げた。
「あれ?スバルちゃん?」
「あ~びっくりした。なんだったの?」
「今のって?」
どうやら記憶にないらしい。
(アリンコかぁ…)
そういえば、アリカは髪型がどことなく蟻い見える。
そう思った時、アリカの顔が触覚と顎をカシカシと動かす蟻に見えた。
「……っぷ」
「どうしたの?」
「うんうん。なんでもない」
突然笑うスバルにアリカは首を傾げた。
「ところで、ここどこ?」
「わからない。ティア達無事かな……」
自分達が落ちてきた穴を心配そうに見上げるスバル。
「大丈夫だよ。きっと」
「……そうだね」
何の根拠もない発言だったが、スバルはその言葉を信じてた。
「とにかく、さっきのとこに戻ろう」
そう言ってアリカは歩き出した。
「うん」
スバルも続く。
しかし、二重シールド越しとはいえ分厚い鉄板をぶち破るほどの攻撃を受けて下に落ちって数分ほど気絶してすぐ起き上がって歩き出す二人の体力と頑丈さには驚くものがある。
「マッハキャリバー、ここどの辺?」
進みながらスバルは自分の相棒に聞いてみた。
というか、進む前に聞くべきである。
『あと数メートル進むと動力炉があります』
マッハキャリバーの言葉に顔を見合わせるアリカとスバル。
「このまま進む?」
「う~ん。今回の任務は動力炉のガジェットの撃破だし…でもティア達も心配だし……」
スバルが悩んでいると、アリカがポンと手を叩いた。
「あ、そういえばマッハキャリバーっだったけ?この人にはちゃんと挨拶してなかった」
『人ではなく、デバイスです。ですから挨拶は…』
「おお!そういえばそうだ。この子があたしの相棒のマッハキャリバー」
スバルはアリカにマッハキャリバーがよく見える様に自分の足を突き出した。
「あたしアリカ。ユメミヤ・アリカ。よろしくね」
しゃがみこんでマッハキャリバーに挨拶するアリカ。
『……どうも』
マッハキャリバーは自分の主は変わっていると思っていた。
自分は道具である。主、スバル・ナカジマのサポートを行う為の。
なのにこの主は自分の事を”共に走る相棒”だといった。
このアリカという少女も自分をまるで人間かなにかの様に扱う。
『(もう少し考えてみよう)』
自分の在り方について、彼女達について。
『それはそうとどうするんです?このまま進みますか?上に行くなら引き返すしかありません』
「「……………」」
暫く黙考する二人。
するとアリカは鉄パイプを見つけて、地面に立てた。
鉄パイプが立ったのは一瞬で、すぐに動力炉の方に倒れた。
『………………………それは?』
「ばっちゃが言ってた。どっちに行っていいのかわからない時は、棒か何かを倒してその倒れた方に進めって」
「おお!なるほど!!」
握り拳を作って力説するアリカにスバルは天啓を受けったと言わんばかりに手を叩いて納得した。
『…………』
やはりこの人達はただ変なだけなのかもしれない。
そうマッハキャリバーは思った。

ーー貨物船内・動力炉室前ーー

『変です』
「「なにが?」」
『この中からガジェットの反応が一機しかないんです。たしか二十機近くいるはず…』
「ええ!う~ん。シャーリーさん達なら何かわかるかもしれないけど、この船の中じゃ何故か通信が出来ないんだよねぇ」
通信が出来ない。
これは船内に入ってから判明した事である。
ガジェットがなんらかの形で関わっているのだろうが…。
「入ればわかるよきっと」
どうしようか悩むスバルにアリカはさらっと言った。
「それに中の機械さん達、一人しかいないんでしょ?だったら壊すの楽でいいじゃない」
と、かなりポシティブなアリカの言葉にスバルはそれもそうかと思った。
しかし、ガジェットを機械さんって……。
「じゃあ、行くよ」
そう言って扉に手を掛けるスバル。
「あ。鍵掛かってる」
『今までの扉に鍵が掛かっていたんですから、まあ当たり前と言えば当たり前ですね』
「え~ニナちゃんいないのに~!」
「今度こそぶっ壊すしかないね」
そう言って構えるスバル。
『加減してくださいよ。もし間違って動力炉まで打ち抜いたら大爆発を起こします』
「うっ!……………わかってるよ」
『本当に注意してください。いくら機能停止しているといえ…』
スバルに注意していたマッハキャリバーだったが、急に黙ってしまった。
「マッハキャリバー?」
「動力炉が動き出しました!しかし…これは」

ーー機動六課・作戦司令室ーー

「何が起こった!!」
「わかりません!動力炉が起動したようなんですが…この反応は…」

ーー貨物船内・動力炉ーー

扉を破壊して中に入ったスバルとアリカが見たものは無数のガジェットの残骸と…
「「なにあれ!?」」
ガジェットの様な何かだった。
『それ』は二人を無視すると壁を破壊して外に出て行った。
「あ!待て!!」
追い掛けようとしたスバルの前にガジェットⅠが立ちはだk…リボルバー・キャノンを受けて爆発した。
ガジェットⅠの最後には目もくれず、二人はガジェットの様なものが出て行った穴に走った。
外を見ると、既に『それ』はかなり先まで進んでいた。
町に向かって真っ直ぐに。
呆然と見ていた二人だったが、そこに通信が入った。
『スバル!アリカ!無事か!?』
「あ。ナツキさん!」
映像通信画面が開くとそこにはナツキが映っていた。
「なんでナツキさん?」
『そんな事はどうでもいい!!今飛び出したのはなんだ!?』
「さあ…」
「わかりません」
『動力炉をガジェットに改造した物と思われます。ここにいたガジェットのパーツを使って』
ナツキの質問に答えたのはマッハキャリバーだった。
『なるほど。だから動力炉内のガジェットの数が減ったのか…』
『クラナガンに真っ直ぐ向かっているようです』
『まさか、街中で爆発する気やないやろうな!!』
ナツキの後ろのグリフィスとはやての言葉にスバルとアリカは目を見開いた。
「そんな!」
この貨物船の動力炉が爆発したら大惨事だとヴァイスが言っていた。
もしそんな物が街中で爆発したら…。
『なんとしてでも海上で破壊するんや!!高町隊長!ハラオウン隊長!』
はやての言葉に画面上のなのはとフェイトは互いに背中合わせになりながら。
『八神部隊長…』
『そうしたいのは山々ですが…』
二人の周りにはガジェットの大群だった。
『っく!シグナム達やシズルではあの速さに追いつかないというのに…』
動力炉・改の移動速度は速く、ヴィータ、シグナム、シズルの三人では追い付く前に街中に入られてしまう。
なのはかフェイトの砲撃なら街中に入る前に動力炉・改を破壊する事ができる。
それを知ってか知らずか、ガジェットⅡ達は二人に対して攻撃しては逃げ、攻撃しては逃げのヒットアンドウェを繰り返していた。
他の三人にも遠巻きに攻撃し、二人のサポートにまわれない様にしていた。
『しかたない!』
『ええ!?』
『ちょっと待ってください!!クルーガー特別捜査官、一体何を!?』
『決まっている!わたしの砲撃であの粗大ごみをぶっ壊してやる!!』
『間に合いませんよ!砲撃可能な位置に着く頃には街中に侵入してます!!』
『ええい!そんなもの根性でなんとかしてやる!!いくぞ!』
『あたしも行きます!何もしないよりましです!』
『部隊長!?』
『よし!行くぞ、はやて』
『はい!!』
通信画面でそんな会話が繰り広げられている間、アリカはじっと動力炉・改を見ていが、
「ねえ、あたしに出来ないかな?」
「え?」
「あたしも、あれを破壊する事出来ないかな?」
「ええ!?あんなに遠くにいるんだよ!!」
「でも、さっき部隊長さんはなにもしないよりましだって言ってたよね?あたしもこのまま放っとけない」
「う~ん。砲撃かぁ…あたしのは射程あんましないしな…」
腕を組んで悩むスバル。
「あたし、やってみるよ!諦めるなんて出来ないもの!」
そう言ってアリカが砲撃魔法に挑戦しようとした時、アリカのピアスから光が飛び出し、アリカの前で水晶の様な青い剣になった。
剣といってもシズルのデバイスと同じで、二本の剣の一本を逆さまにしてそのまま持つ所をくっつけたと様な形状をしている。
「これ…使えって事だね。アルテミス」
アリカの言葉にアルテミスは何も答えなかった。
ただアリカの耳のピアスの宝石が光った。
「いっくぞ!!」
気合いを入れて構えるアリカ。
その時剣が大きくなり、形もどことなく砲撃に適した形に少し変化した。
シュウウウウウウ。
剣の先が光り出し、スバルが行けるかもっと思った時、突然アリカの体が震えだした。
「う…くっ……」
(剣が…まるで暴れているみたい!)
剣の震えはアリカだ持っていられなくなるほどにまで激しくなっていった。
「も…う…無……」
剣が手から離れると思った瞬間、剣の震えが弱くなった。
「……スバルちゃん!?」
アリカの剣をスバルが一緒に抑えたのだ。
「アリカなら行けるよ。だから頑張って!!」
「うん!」
アリカが頷くと彼女のピアスの宝石にいくつかの文字が出ると、最後にⅢの文字がでた。
ⅢはⅡに変わりⅡはⅠに変わりそして0に。
「「いっけええええええええええええええええええええええ!!!!!」」
剣の先は強く輝き、一条の光が動力炉・改を貫いた。

ーー機動六課・玄関ーー

「よし行くぞ、はやて。もう市街地上空まで来いてもおかしくない」
「はい」
デバイスを機動しようとするナツキとはやてにシャーリーから通信が入った。
『大変です!部隊長!!』
「どないしたんや!!まさか、もう爆発…」
『いえ…なんといっていいのか……その』
どうやらシャーリーはかなり混乱しているらしい。
それが少し妙に感じ、顔を見合わせるはやてとナツキ。
『え~と、よく聞いてください。例の動力炉をガジェットに改造した物ですが……その…消えました』
「「は?」」
ようやく落ち着いて言ったシャーリーの言葉に二人は間抜けな声を出した。
『ですから…消えたんです。まるで最初からなかったように……』
シャーリーの言葉にはやてとナツキは暫く立ち尽くしていた。

ーークラナガン・とある海岸ーー

ミットチルダにも砂浜はある。
そしてその砂浜に頭から埋もれている人物二人。
「「ぶはあ!!!」」
全く同時に顔を出したのは沖合にある貨物船にいたはずのアリカとスバルだった。
「え?ええ!?なんでこんなとこにいるの!!!?」
『さあ?』
アリカの言葉にこっちが聞きたいといった口調のマッハキャリバー。
「動力炉は!?」
『探知出来ません。おそらく破壊出来たのでしょう』
「「!………やった~!!」」

ーー?????ーー

幾つものカプセルがある部屋の中で一人の白衣を着た男が大きな画面の前に立っていた。
『なにが起きたのかまるでわかりません。反応が突然消えて…でも、破壊された訳ではないはずですわ!ならかなりの爆発が…』
画面に映る眼鏡を掛けた女性の言葉を白衣の男は手を挙げて止めた。
「監視ご苦労だったね。もう帰って来たまえ」
『はい。わかりましたドクター』
眼鏡の女性の画面が消えた後もドクターと呼ばれた男はそこに立っていた。
「考え事かい?」
ドクターの後ろからどこかひょうひょうとした男が現れた。
いや、青年といったほうがいいかもしれない。
「君か…」
「なかなか面白い子達じゃないか」
青年がそう言うと次々に画面が空中に現れる。
それはなのは達機動六課の面々とニナ達だった。
「それになかなかかわいらしい」
そういって青年は一つの画面を自分の近く寄せた。
画面はティアナが写っているものだった。
「特にこの子。きっと彼女は僕達にとって重要な存在になる…」
「その娘のデータはあまりにも特筆するものがありません。言うなれば凡人です」
そう言ったのはドクターと似ている女性だった。
青年はその女性に対して肩をすくめて、
「君もまだまだ人間がわかってないねぇ」
「どういう意味でしょう?」
「言葉通りの意味だよ。ま、この子についての見解は僕の勘みたいんなものなんでけどね。おっと、もうこんな時間だ」
言葉の途中で懐中時計を見ていた青年は、そう言ってドクターに背を向けた。
「もう行くのかね?」
「まあねぇ、この前古い友人に久しぶりに会ってね。会いに行ってくるよ、君のお兄さんに」
最後の言葉はドクターではなく画面に写ったフェイトに向かってだった。
「じゃあね♪」
ドクターにそう言うと青年の体は黒い霧の様なものになって消えた。
「さて、こちらも作業を再開しようか」
「はい、ドクター」

次回予告
フェイト「今回こそちゃんと予告してもらうからね」
はやて「えー」
なのは「えー、じゃないよ。はやてちゃん」
はやて「というか、最後に出てきたんスカ…」
なのは「ストップだよ!はやてちゃん!!ネタばれになるから!!」
はやて「いや、リリなの見た人なら誰でもわかると思うで」
フェイト「ああもう!!次回、訓練開始。結局わたしが予告言ってるし…」
はやて「というか、何時になったらメインの子らが予告するん?」
なのフェイ「「たぶんわたし達以上に予告にならない気がする…」

あとがき
次回から少し短くなるようにしたいと思います。
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