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本編ではマミさんの噛ませ犬でしたが。

まどか☆マギカライト更新。
記事のタイトルは…気にしてもしなくても結構。

薔薇園の魔女

ゲルトルート退場のお話。
だからのこの記事のタイトル。
なので書いたゲルトルートの絵を張っておきます。
これ張るの苦労したよ…。
だって初めてだもん。
では、いつも通り続きからどうぞ。
あと分けなかったので長いです。
この物語には、ネタが結構使われています。
まどか☆マギカの雰囲気が壊れています。
オリジナル設定も結構あります。
そう言うのが好きという人は見ない方がよいコンよ。
「「「「「「「「「「いや、逆だから…」」」」」」」」」」
ちなみにコン回はシリアス路線コン!
「「「「「「「「「「マジですか!?」」」」」」」」」」

魔法少女まどか☆マギカライト

第八話 魔女のために薔薇は咲く

「たあ!」
どしゅんどしゅん。
『サーティーロイヤリー♪タマリーパースティリーヤーレスティングー♪』
「やあ!」
どしゅんどしゅん。
『サーティーロイヤリー♪タマリーパースティリーヤーレスティングー♪』
「てい!」
どどどどどどどどどどううん。
『ホアグーリティエ、ピラリーフサファーリハ♪』
「九尾…あなたなに歌っているの?」
『マミマミのテーマコン。サーティーロイヤリー♪』
そう言ってちゃちゃかちゃちゃかちゃちゃかっかとマラカスを振ってリズムを取る九尾。
「気が散るからやめて」
マミはため息をつくと周りを見回す。
そこには大量のグリーフシードの残骸が落ちていた。
いつもの様に魔女の結界に突入したら、数体のグリーフモンスターと、
「あなたが待ち構えていたと」
マミはそう言ってゲルトルートを見た。
その顔には半分ほど潰れていた。
「はあ!!」
ゲルトルートは有無言わさずに跳び掛かる。
ギイイイン。
マミは茨の剣をマスケット銃で受け止めると、ゲルトルートの腹部に蹴りを入れる。
「ぐふう!」
怯んだ隙にマスケット銃で殴る。
「ぐあ!」
倒れこむゲルトルートに新しく作ったマスケット銃を撃つ。
ゲルトルートはそれを転がってよけ、鞭に変えた茨で地面を思いっきり叩く。
ゴバア。
土煙が起こり、マミの視界を奪う。
「くっ!?」
マミは新しいマスケット銃を構え、気配を探る。
と、自分の背後の何かの動く気配に気づき、そこに向かって発砲する。
『げふう!!』
「あ」
悲鳴に自分が何を撃ったのか理解したマミはしまったと思う。
「ごめ~ん。九尾」
『コーン…今のはマジで痛かったコン…』
「それにしてもあなた本当に頑丈ね。マミさんびっくり」
土煙が晴れると、そこには誰もいなかった。
「逃げた…みたいね。それにしても彼女…これで何回目かしら?」
あの日以降ゲルトルートが襲ってくる事は三度目であった。
三度ともマミが少人数の時を狙って、だったが。
「でも彼女やっぱり弱くなっているわ。この前の傷がまだ癒えてないの…」
と、魔女の結界が消滅する。
「あら、佐倉さんとキウイ、やったのね」
『コーン。じゃあコンは帰るコン』
「ええ、ユウ君とリョウ君によろしくね」
とてとてとてと歩く九尾の後姿を眺めつつマミはふと思う。
「最近、あの子戦闘員を連れていないわね。前はぞろぞろと連れてきていたのに…」
それどころか今回は使い魔さえいなかった。
「………」

「はあ…はあ…はあ…」
路地裏でゲルトルートは倒れこむ様に腰を下ろす。
「やはり、グリーフモンスターで巴マミを倒すのは無理か…元々…魔法少女を倒すほどの力はない…」
彼女の様子はかなり辛そうだった。
「これでエデンから持ってきたグリーフシードは全て使い切った…新しいのを作るにも、戦闘員を補充するにも、一度エデンに帰らないと無理…だけど、エデンには帰れない…あれだけ勝手な真似をしていまさらマギカに顔向けできない…」
ゲルトルートはあの日以来エデンに帰っていない。
そのため戦闘員を補充する事も、自身のグリーフシードを複製する事も出来ないでいた。
「かといって、一人で戦うには回復するしかないけど、そのためにはエデンに帰らなければいけない…。しかし、この衰弱した身体で一人で戦っても勝てる相手でもない…」
使い魔を使うにしても、作るためには自身の魔力を削らなければならない。
そうなればますます弱る事になるだろう。
しかも彼女の使い魔は元々戦闘用ではない。
「はあ…はあ…はあ…巴マミに勝つにはエデンに帰ってマギカに治療してもらうしかない…正攻法で勝つなら」
ゲルトルートはよろよろと立ち上がる。
「どっちみちエデンに帰る事になるが、マギカ達に顔を合わせずに巴マミに勝てるだけの力を手に入れるにはこれしかない…」
ゲルトルートはそう呟くと歩き出した。
その目は、もう正気ではない。

「シャルロッテ様。チーズをお持ちいたしました」
「…………」
ベッドに横になっていたシャルロッテは、戦闘員の持ってきたチーズをチラリと見て、
「いらない」
と言ってごろりと転がった。
「た、大変だ~!!」
戦闘員はそう叫ぶと、慌てて走っていった。
シャルロッテはその足音を聞きながら憂鬱そうに目を閉じる。
それから数秒後。
ビーン。ビーン。ビーン。
と、突然鳴り響いた第一級緊急事態警報にベッドからずり落ちた。
「な、なんだ~!?」
ガバッと起き上がったシャルロッテは、事態の把握をするために部屋から出た。
「た、大変だ!大変だ!!」
通路で先程の戦闘員が何か騒いでいる。
「シャルロッテ様が!シャルロッテ様があああああ!!」
『一体何事だ!!』
騒ぎを聞きつけた他の魔女達までやってきた。
「シャルロッテ様が、チーズをいらないと言ったんです!!
「「「「「「「「な、なんだって~!!!!」」」」」」」」
『それは忌々しき事態!』
「おい…」
驚く魔女達にそう言うシャルロッテ。
だが、その声が届いた様子はない。
「緊急事態だ!」
「いえ、まずは医療班の手配を!!」
「いや、ここはもうこの基地を廃棄して爆破するしかない!!」
「落ち着け!!!!特にイザベル!!爆破すんな!!」
シャルロッテの怒鳴り声で騒ぎはピタッと止まる。
「僕がチーズをいらないっていうのはこの要塞存亡に関わるほどの事態か!!まったく。そんな気分なんだよ!!」
シャルロッテはそう言ってすたすたと歩く。
「「「「「「「「『……………』」」」」」」」」
その後ろ姿を見つめる魔女と戦闘員達だった。
ちなみにエリーも叫んでいたのだが、誰もその事には触れなかった。

ゲルトルート以外の全員が集まった会議室で。
「しかし、ゲルトの奴どういうつもりだ?シャルの奴がチーズが喉を通らなくなるほど心配しているというのに帰ってこないとは」
「誰があんな奴!今日はそんな気分なんだよ!!」
ギーゼラの言葉を必死で否定するシャルロッテ。
それが肯定していると同義だというのに。
「それにしてもお前なんか変わったな…」
「ふっふっふっ。マギカに頼んでいろいろ改造してもらった。二度とあいつらには負けん!!」
「あ、そう…」
不気味に笑うギーゼラにこれ以上関わるのはなんだかやばそうだったのでシャルロッテはそう言って会話を切った。
「それにしてもゲルト、ごめんして帰ってくればいいのにね~」
「そうですね」
アルベルティーネの言葉にうなずくエルザマリア。
(たく…早く帰って来いよ。イジメル相手がいないと調子でないだろうが…)
シャルロッテは椅子が傾くぐらい背もたれにもたれかかった。
と、その時だった。
バチーン。
突然明かりが消えた。
『何事だ!』
「今度こそ敵襲か!」
「ギーゼラ…そういう事を嬉しそうに言うのは不味いと思います」
「わーい♪まっくらまっくら☆」
「なにがうれしいんだ!!」
「落ち着いてください…」
『ここの電力は魔力炉から出してるんだぞ!それが何故切れる!?』
カタカタカタカタカタ。
ーー原因不明。
『ならば送電線で何かあったのか?』
「ーー!?」
「どうした?」
カタカタカタカタカタ。
「「『喋ろ!!』」」
ーーグリーフシード複製所にエネルギーが集中している
『なんだと!?馬鹿な…惑星炉を守る魔女以外全員ここに…』
ズライカの言葉にアルベルティーネ以外がはっとする。
グリーフシード複製室を利用するのはここにいる魔女以外で一人しかいない。
ダッと飛び出すシャルロッテ。

グリーフシード複製所。
その名の通り魔女の持つグリーフシードを複製する場所である。
その部屋には要塞エデンの半分を占める巨大魔力炉、太陽炉からの膨大な魔力を使って複製する事がある装置があるのだが、何故かそこには急速回復用のカプセルがあった。
「………なにやってんだ…お前…」
シャルロッテはそのカプセルの中にいるゲルトルートに呆然と問い掛けた。
『今の衰弱したわたくしでは…巴マミには勝てない。いや、例え衰弱していなかったとしても、正攻法では彼女には勝てない。あの変な連中がいる限り…あの連中の妙な力がある限り…』
シャルロッテの脳裏にコンドルウェーイと叫ぶ狐が浮かんだ。
『それでどうする気だ?』
やってきたズライカがそう聞くと、
『このグリーフシード複製機のエネルギーをわたしに直接注ぎ込む。通常の複製に使う百倍のエネルギーを!そうすれば…本来以上の力を得る!!』
『なに!?』
「その手があったか!!」
「ギーゼラ…」
「なるほど、ただでさえ使用するだけで電気の明かりが暗くなるのに、そんだけしようしたものだから明かりが完全に消えたのね…」
「正気ですか!?そんな事をすればせっかく取り戻した自我を失う危険が可能性が…」
『構わない!巴マミを倒す事さえ出来れば…もうわたくしには自我さえいらない!もうなにもいらない!全力であの女の全てを否定してやる!!』
パトリシアの言葉に叫ぶゲルトルート。
「ていうかお前一人でこんな改造出来る訳…」
と、シャルロッテの目に赤いスカーフをまいた白い生き物が映った。
『ん?頼まれたからね』
「お前かあああああああ!!」
げしいいい。
思いっきり蹴り上げられたSQBはガンガンガンと天井や床をぶつかりまくった。
『アンソニー!スイッチを!!』
ゲルトルートの命令に、スイッチを押すアンソニー。
「やめ…!」
ビイイイイイン。
『ぐあああああああああああああああああ!!!!!』
装置は光を放ち、ゲルトルートの悲鳴が響く。
『いかん!全員退避!!』
「ゲルト!」
「シャルロッテ!お前もだ!!」
『転送装置機動!ゲルトルートを外に放り出せ!!エデンを破壊されるぞ!!』
「おい!あいつを追い出すっていうのかよ!!」
ズライカの言葉に彼女の胸倉を掴むシャルロッテ。
『ブオオオオオオオオオオオオオオオオオ』
その背後で、今まで聞いた事のない吠え声が響いた。
ついでに逃げ遅れたSQBの悲鳴も。
『最早あれはゲルトルートなどではない。ただの暴走する魔力の塊だ。このまま放っておけばこの基地を破壊されかねん』
「だからって…」
「ズライカ様!緊急転送準備出来ました!!」
『よし!やれ!!』
「はっ!………それで、どこに?」
『見滝原に決まっていうよう』
「はっ!了解しました!!」
『ゲルトルートよ、その心を失ってまで得た力で存分に暴れるがよい。そしてせいぜい見事に散るのだな。マギカの大いなる目的の為に』
ズライカは転送の光に消えていくゲルトルートだったものに向かってそう言った。
そんな彼女を、シャルロッテは憎々しげに見ていた。

「はあ~紅茶がおいしい…」
マミはそう言ってカップをソーサーに置いた。
「マミさんっていつも紅茶飲んでますね」
眼鏡ほむらの言葉にまどかもそうだねとうなずく。
『それにしても今日は集まりがよくないわね』
と、猫ほむら。
「さやかちゃんは怪我だって。仁美ちゃんは家の用事」
「実はリョウも怪我だ。なんかさやかと馬鹿な事したらしい」
「それに佐倉さんが巻き込まれたのよね~」
『つくづく馬鹿な二人ね』
「わけがわからないよ」
『全くコンよ』
ずずずずず~~と紅茶を緑茶の様に飲む九尾。
お前が言うな全員が思ったその時だった。
「ーーなに!?この魔百体もの魔力は!?」
マミは突然感じた今まで感じた事もない途方もない魔力に驚いた。
「いこう!みんな!!」
まどかの言葉にうなずく一同。
ただユウだけは首をふるふると振る。
「いやいやいや。だってなんかやばそうだし。フルメンバーじゃないし」
無駄な抵抗と知りつつユウは必死で首を振った。
「なに情けない事を言っているのよ!男の子でしょ!!」
マミの言葉にしくしくと泣きながら立ち上がるユウ。

「なに…この結界…」
張られていた結界に足を踏み入れたマミはその中の異様さに少しうろたえる。
今までの魔女の結界も異様なものだったが、この結界はそれ以上だった。
「なんか、普通の立派なお屋敷みたいですけど…」
眼鏡ほむらはどこか憧れの目で見ていた。
「そうだね~。わたしもこんな立派なお屋敷に住んでみたいな~」
まどかもうっとりとした様子で言う。
『変コンね。これじゃあただの広い庭の中にでっかい屋敷があるだけの光景コン』
「ええ。今までの魔女の結界は現実離れした世界だったのに…」
九尾の言葉にうなずくマミ。
「誰かいるわ」
猫ほむらの言葉に視線を向けるとそこいたのは、
「ゲルトルート!!」
薔薇の花に水をやるゲルトルートの姿が。
しかし、マミ達に気づいた様子はない。
と、ゲルトルートに人の形をした影が近づいてきた。
ゲルトルートに何かを言っている様だった。
ーー嫌よ。どうせ貴族としての地位が欲しいだけの男なんて。
ゲルトルートの言葉からするとどうやら影は彼女に見合いの話を持ってきたらしい。
「………」
ーーお父様…お母様。わたくしを置いていかないで…。
ーーどうして死んでしまったの?
ーー誰もわたくしを愛してなどいない。
ーーきっと貴族の娘でなければ誰もわたくしに優しい言葉なんてかけない。世話なんてしてくれない。
ーー求婚なんて、しやしない。
いくつものゲルトルートの言葉が辺りに響く。
「これは…」
『ゲルトルートの過去コンね。どうして結界にその光景が浮かびあがっているのかは謎コンけど』
ーー薔薇はいいわ。だって、嘘を言わない。奇麗事を言わない。ただ咲いているだけなんですもの。
ーー蝶はまるでわたしだわ。一見すると自由に飛べるけど、風に簡単に流されてしまう。わたくしも、なんでも持っている様で、なにも持っていない。
すると、ゲルトルートの姿が変わる。
髪はどろどろとしたものに変化し、顔を覆う。
髪だったどろどろに薔薇が咲き、背中には蝶の羽が生え、着ていた白いドレスはすす汚れはじめる。
そして薔薇園の魔女となった。
魔女となった彼女のまわりの薔薇の茂みから、ぴょこっと何体ものアンソニーが顔を出し、空にはアーデルベルトが飛び回る。
周りの風景も以前のゲルトルートの結界と同じものになる。
そうして薔薇園の魔女ゲルトルートは椅子の上で静かに座っていた。
結界に迷う込んだ何人もの人間から奪った生命力を薔薇に与えながら。
「ひどい…」
その光景にそう呟くまどか。
と、そこに一人の白い格好の人物が現れた。
ゲルトルートを以外で始めての影でない人物の登場だった。
「マギカ…」
その姿にそう言うキウイ。
「マギカ…」
「あれか…」
ーー本心から愛してくれる両親を失い、あなたの地位を目当てに偽りの愛をかざす者達から誰も信じなくなった哀れな魔女…ですか。
マギカは静かに魔女ゲルトルートに語り掛ける。
ーーそれゆえに性質は不信。誰も信じない、ただ薔薇だけを愛でて…。本当に欲しかったものも忘れて、ただ薔薇だけを愛する。
ーーぐるるるる。
マギカに警戒する魔女ゲルトルート。
ーーわたしと来ませんか?
だが、
ーーぐる?
この言葉に魔女の様子が変わる。
ーーあなたが本当に欲しかったものが手には入らないでしょう。でもこんな所で一人でいるよりはマシです。
ーー………。
明らかにマギカの言葉を聞いている。
そしてマギカの差し出した手にゆっくりと顔を近づけていった。
ーーあなたって本当にいつも食べてばかりね。
場面は普通の薔薇園に戻る。
ただし屋敷がなく、天井もある。
どうやらどこかの広い建物の中の様だった。
会話の相手はシャルロッテ。
彼女は椅子の上であぐらをかいてチーズ菓子を食べていた。
ーー悪いかよ。
ーーただもう少し品のある食べ方をして欲しいわ。
薔薇の手入れをしながらゲルトルートはため息まじりにそう言う。
ーー一体どういう教育受けて育ったのかしら。
ーーひゃひゃひゃ。どうでもいいじゃん親なんて。僕達にはもう関係ないんだからさ。
ーー………そうね。関係ないわよね。
ーーん?ゲルト?
場面はまた変わる。
今度は会議室の様な場所に。
ーー巴マミ?
ーーそうだ。見滝原の魔法少女だ。
ズライカから渡された資料を眺めるゲルトルート。
ーー……両親を事故で死亡…。
ーーその事がどうかしたのか?
ーーいえ、別に…。
再び場面は変わる。
今度はどこかの路地裏の様だった。
服はぼろぼろで顔に大火傷をしている。
どうやらキウイの時の戦いの直後らしい。
ーーくっ!巴マミだけなら勝てたはず…。
ーー何故…あの女にはいるの?わたしにはいなかったのに!!
「そう…か…」
マミはやっとわかった。
何故ゲルトルートが自分を目の敵にするのかを。
『羨ましかったコンね。自分と同じ境遇でありながら信用の出来る仲間がいたマミマミが…』
「………貴族の娘でなければ、きっと…」
『なければなんて言葉は無意味コンよメガほむ。よくもし違う生まれだったらなんて言うけども、そんな事考えるだけ無駄コン』
「ドライだな」
『かわいいたコンから』
「「「「「……………」」」」」
『え?今のは可愛いと乾いたをかけて…』
「説明の必要なギャグほど滑ったものはないぞ。あと無理がある」
「いい事言ったと思ったのに」
「所詮九尾ね」
仲間内から散々言われてショックを受ける九尾。
と、その九尾を一本の蔦が巻きついて吊り上げた。
『コーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!??』
「うるせえよ!!」
「ユウ君…それはとってもひどいかなって…」
「きゃあ!」
「暁美(眼鏡)さん!?」
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
眼鏡ほむらも蔦に足を取られ宙吊りにあう。
「え?いや!?」
必死にスカートを押さえる彼女に九尾は蔦に向かってサムズアップした。
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
「なんなの!この声は!?」
マミは上を見上げると、そこには巨大な薔薇の花があった。
花の中心ににはいくつも虫の足の様なものが生えた口があった。
『「なにこのビオランテ(花獣タイプ)!?」』
その姿にそう叫ぶユウと九尾。
ちなみにビオランテ(花獣タイプ)には薔薇の部分に口はありません。
「まさか…これ、ゲルトルートなの!?」
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
本来ならがくの部分が蝶のしかもゲルトルートの髪飾りと同じ模様の羽だったのを見て叫ぶマミ。
いくつもの蔦をマミ達に向かって伸ばすビオ…じゃなかった、薔薇怪獣。
一方九尾と眼鏡ほむらを捕まえていた蔦はゆっくりと口の元に二人を運んでいく。
『コーン!コンを食べてもおいしくないコンよ~!!』
「大変だわ!」
「助けないと!」
そう叫ぶマミとまどかだが、何十という蔦が二人に襲い掛かろうと、
ぶおおおおおおおおおおおおお。
したがほむらが火炎放射機で焼き払った。
「まどか!巴マミ!蔦はわたしとユウとキウイでなんとかするわ!」
「わかったわ!それにしても、あなた本当にいろいろ持っているわね…」
三人の援護でちゃんと眼鏡ほむらと九尾を捕まえる蔦に狙える様になる二人。
「鹿目さん!あなたは蔦をお願い!わたしが受け止めるわ!」
「はい!やあ!」
まどかの放った矢は途中で二本に分裂して、蔦をぶち抜いた。
「やあ!」
マミの作ったリボンのネットで眼鏡ほむらを受け止める。
そして九尾も、と思ったのだが。
『コン?』
「あれ?」
なんとネットが出来た頃には九尾はネットの出現場所より下にいた。
『うそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』
そしてすっぽりと薔薇怪獣の口の中に入ってしまった。
「「「「「「………………」」」」」」
しばし呆然とする五人。
「え~と、大丈夫よね?九尾だし」
「そ、そうですよ。あはははは」
とりあえず現実逃避するまどかとマミ。
「いいのかい?」
「いいんじゃないか?九尾だし」
呆れるキウイにほむらと融合したユウがそう言う。
彼らに対する九尾の扱いは、お菓子の袋に入っている乾燥剤なみに酷かった。
「って、みんな。周り周り!!」
眼鏡ほむらの言葉にはて?と思うと360度全体から蔦が伸びてきた。
「「「ひえええええ!!」」」
「シールド!」
キウイの張ったシールドでなんとか攻撃を防いだが…。
「ピンチには変わらなくないか?」
「どうするの!?」
『不味いわね…』
「とりあえずこの蔦をなんとかしないと!」
「数が多いわ!」
「ごめん…もう持たない…」
「『「「「がんばって~!!」」」』」
声援虚しく、無情にもシールドにひびが入る。
だがその時。
ザシュザシュザシュ。
なんと蔦がバラバラになった。
「え?」
まどかがシールドの外を見るとそこには…。
「俺!」
「あたし!」
「「参上!!」」
さやかとリョウがいた。
「さやかちゃん!」
「リョウ!」
「「怪我は!?」」
「「気合で治した」」
「「うっそおん…」」
とんでも発言をする二人だった。
「だって、いきなり魔女百体分の魔力がいきなり現れたら誰だって様子を見に来るよ。ていうかあたしの回復力尋常じゃないし」
「ともかくマイブラザー!ここまで来たらやるしかないじゃないか!さあ、来い妖怪狐!あのビオランテ(花獣タイプ)もどきを板前が魚を捌く如く倒してやろうじゃないか!!」
「あ…あのリョウさん。九尾ならあの化け物に食べられたいました」
「なんだと!じゃあ俺の出番は!?」
「一応心配してやれよ…」
九尾の身の安全よりも自分の出番を心配するリョウに呆れるユウ。
「なにを言うか!あいつがいなかったら俺の存在価値は中途半端に余ったサランラップなみじゃないか!!」
と、ポンとさやかがリョウの肩に手を置く。
「よくわかってんじゃん」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
まさか慰めるかと思いきや、見下し発言のさやか。
「さやかちゃん…」
顔を押さえてうめくまどか。
「よーし、この見滝原平和を守る正義の魔法少女。さやかちゃんがあんな敵、バラバラのズラズラのゲラゲラのズシャズシャにしちゃいますよ!!」
バラバラ以外の単語なんだよとユウが思った時だった。
蔦がさやかの足に絡みついた。
「いやあああああああああああああああああああああ!!!!!」
そのまま上空に高々と吊り上げられるさやか。
ちなみにスカートはしっかり押さえていた。
「どわ!」
スカートを押さえるためにから離した両手に剣がユウのすぐそばに刺さった。
「おお!マイシスター!!げふう!!」
蔦はさやかを振り回すと、リョウに向かって投げる。
「いたたたた…」
「痛いが…なかなかの感触…」
「だからセクハラだっつうの!なんであたしばっか!!」
自分の下にいるリョウを顔を真っ赤にしてぶん殴るさやか。
と、二人の身体に蔦が巻きつく。
「げ!」
「うへえ!」
「「レッツ逆バンジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」」
空高く吊り上げられながら叫ぶ二人。
そして、
パクッと食べられる。
「さやかちゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!???」
「大変だ!さやかが食べられた!」
「美樹さん!?」
「そして誰もリョウ君の心配はしないのね…」
『もうあんな馬鹿達食べられればいいのよ』
「ちょっ、ほむら(猫)さん!?」
蔦の攻撃をなんとかしながら叫ぶ仲間達。
本心から心配しているのはまどかと眼鏡ほむらだけというのが悲しいものがある。
が、仲間の心配を他所にズバシャという音ともに九尾の装甲を身に着けたリョウがさやかを抱えて出てきた。
「中で変身したのか…」
本体にでっかい穴があいたせいか、蔦の動きが止まる。
が、あいた穴は物凄い速度で治っていく。
いずれふさがるのは時間の問題だろう。
「ぐっ!」
地面に着地したリョウは、膝をつくと倒れこんだ。
「おい!」
「リョウ君!?」
慌てて駆け寄るまどかとユウ。
『大変コン!あの中の毒性の魔力に二人ともあてられたコン!!』
元の姿に戻った九尾の言葉に、じゃあなんでお前は無事なんだよと思ったが、なんか真面目な雰囲気ぽいのでユウは言わないでおいた。
「ぐっ!うう…」
苦しむさやかの全身はただれていた。
「さやかちゃん!?」
「そんな…美樹さんの回復力を持ってしても治らないなんて!」
魔法少女一の強度と回復力を持っているはずのさやかでさえこれほどのダメージを負うほどの猛毒性の魔力をあの魔女は持っているのだ。
「一般人のリョウとさやかのダメージが同じってのも変な話だよな」
「ユウ君、今はその話はどうでもよね」
『この毒は負の感情コンよ』
「負の感情?」
『そうコン。怨み、憎しみ、殺意。そういった感情でこの魔力はできているコン。それもさやかんの回復力を上回るほど強力な』
さやかとリョウの様子が、九尾の言葉に説得力をもたらす。
先程の雰囲気が一転、一気にシリアスなものに変わる。
『ともかくこの結界から出るコンよ!この毒素は結界の中でこそ力を発揮するコン!!』
「ーーそうね」
マミがうなずいたので全員逃げる事にした。
「早くしよう!だいぶ回復しているよ!!」
まどかの言葉通り、リョウがあけた穴はもうほとんどふさがっていた。
『逃げろや逃げろ。地の果てまでも!!』
「って、マミさん!?」
「みんな行って。わたしはあいつを足止めするわ」
「足止めって足ないですよ!?」
「ほむらちゃん、冗談言ってる場合じゃ…」
「いや、たぶん本気だ」
「お願い…あいつは、わたしの手で倒さなくちゃいけないの」
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
マミの表情にのまれるまどか達。
「ゲルトルートはもう一人のわたしなのよ。孤独で誰かに構ってもらいたくて仕方ない…あなた達と出会わなかった…支えてくれる人達がいなかった。わたし自身」
「マミさんは…」
「だからわたしは…」
『コンブレイク!!』
「ぐふう!!」
「「「「『「九尾いいいいいいいいいいいいいいい!!!!??」』」」」」
いきなりマミをぶん殴った九尾に叫ぶみなさん。
『なにやってんのよ!!』
「な…なにを?」
『はあ?いきなり意味不明の事言うからぶん殴っただけコンよ』
戸惑うマミに九尾は至極当然と言った様子で答える。
『アンタはアンタコンよ。マミマミ。例え痛い子言われても、中二くさい言われても、ドリル言われても、おっぱい異常と言われても、メンタル豆腐でも、まどっち達の頼れる先輩コンよ。ゲルトとは違う。巴マミコン』
「九尾…あなた…慰めるんだか貶すんだかどっちかにして…
『コン。ネットでの話題は気にしちゃ駄目…ともいえないコン』
「しくしく」
「あの…マミさん。九尾の言った通り、マミさんはあの魔女とは違うと思います。きっとわたし達と出会わなくても、正義の魔法少女をやってますよ」
「鹿目さん…」
『それに前に言ったコンよね?マミマミはもう一人じゃないコン』
九尾の言葉にうなずくまどか達。
『つまり、もうなにも怖くない
「『「「「「こらあああ!!」』」」」」
『コン?』
「あなたはわたしに生きていて欲しいの?それともマミって欲しいの?どっち!?」
『ぐえ…苦しいコン…はっ!?志村後ろ!!』
マミに首を絞められていた九尾が叫んだ言葉通りに振り向くと、無数の蔦が向かってきていた。
「『「「「どわあああああああ!!!!」』」」」
慌てて逃げるまどか達。
思いっきり逃げるまどか達。
ちなみに動けないさやかとリョウは
「ふう…それにしてもあれは厄介ね…でかい上に手数が多い…蔦だけど…」
「マミ!さやかとリョウこれ以上長くは持ちそうもないよ!!」
「一気に決めるしかないわね…」
キウイの言葉にマミは早期決着を決意する。
「ユウ君!この前のあれもう一度行くわよ!!」
「はい!」
『一応わたしの意見も聞いて欲しいのだけど』
ユウと融合しているほむらがそう呟く。
「いくわよ!」
そんな意見を完全無視してマミはユウと融合する。
『いくわよ!』
マミの掛け声を合図にユウは薔薇怪獣に向かって跳びあがる。
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!』
ユウに向かって蔦が迫る。
「クロックアップ!」
ユウは時間を停めて蔦をやり過ごすと、薔薇怪獣の後ろ(?)に周り、マスケット銃を向け、
「『ティロ・フィナーレ!!』」
超火力の魔力砲をぶっ放す。
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン。
魔力砲は時間が動き出したと同時に薔薇怪獣の中心部に命中する。
「効いてない!」
が、薔薇怪獣の表面を削っただけで致命的なダメージは与えられなかった。
『三人融合版のティロ・フィナーレなのよ!?』
薔薇怪獣の防御力に驚愕するほむら、マミ、ユウ。
『わかったコン!ほむほむが必殺技名を叫ばなかったからコン!!』
「「なるほど」」
九尾の言葉に手を打って納得するまどかと眼鏡ほむら。
「「『『それはないでしょ』』」」
そんな意見に手を振って否定するユウ達とキウイ。
「でも…どうしたら…」
無数の蔦から避けるユウを見て不安気なまどか。
「リョウさんは破壊出来たんですよね?」
「あれは体内からだったからだろう。でも二人の状態を考えるとわざと飲み込まれるのは危険過ぎる」
眼鏡ほむらの言葉にキウイがそう言う。
「ユウ君…ほむらちゃん…マミさん…」
「だったらあんたが行きなさいよ」
「「「『どわ!!?』」」」
突然起き上がったさやかに驚くまどか達。
「なんでも出来るアンタがなにもしないからマミさん達があんな目にあってんじゃない…」
そう言い残し、さやかは倒れた。
「げふう!」
「…………完全に白目を向いている…どうやら無意識で言ったらしい…」
『コーン。命がヤバイ時でもネタに走るとは、芸人の鑑コンね』
「「今のネタだったの!?」」
九尾の言葉に驚く眼鏡ほむらとキウイ。
「………」
まどかは一人、先程のさやかの言葉を考える。
「ユウ君!あたしとも融合して!!」
「『『え!?』』」
まどかの言葉にユウ達は驚いた様子だった。
『なるほど!確かに二人融合で一人より強いなら三人融合でさらに強くなるのは道理コン!!』
「なるほど…。試してみる価値はあるかもね」
まどかの言葉にそううなずく九尾とキウイ。
「いや…でも…」
蔦を避けながら不安げなユウ。
「大丈夫ですよ!ユウさんなら出来ますよ」
と応援する眼鏡ほむら。
『まあ、後一人くらいなら余裕で入れると思うけど…』
『ちょっと狭くなりそうね』
「一体君の合体はどうなっているんだい?」
ほむらとマミの会話に疑問を感じるキウイ。
『大丈夫そうね』
『そうね。鹿目さんも入れましょう』
「え?自分の意見…」
『クロックアップ』
ユウの意見を完全無視してほむらは時間停止を発動する。
次の瞬間、ユウの身体はまどかの目の前に移動する。
『鹿目さん、準備はいい?』
「はい!」
マミの言葉にうなずくまどか。
「いや…自分の意見も…」
「大丈夫だ!マイブラザー!!考えるな!感じるんだ!!」
「お前は黙って気絶してろ…ていうか本当に意識ないのか?」
『無いコンよ』
「そですか」
九尾の言葉に脱力するユウだった。
「いくよ…」
「うん…」
「……なんだか、恥ずかしいものがあるね…」
「いや、そんな事言われると自分も恥ずかしくなるんですけど…」
ちょっと顔を赤くしてうつむくまどかについ照れるユウ。
「鹿目さん蔦が来ました!」
『本日二度目の志村後ろ!!』
なんか青春し始める二人だが、薔薇怪獣は待ってくれなかった。
「いくよ!」
「ああ!」
まどかはユウの胸に自分の胸を合わせ、ソウルジェム同士をくっつける。
まどかの身体は凄まじい光となり、ユウのソウルジェムに吸収されるが光は消えず、蔦を迫る消し去った。
「凄まじい魔力だ…」
その凄さに呆然と呟くキウイ。
光の中でユウの服が変化する。
ホムスピナーのついている右袖(ユウが左利きであるためほむらとは逆)は紫色に、左袖は黄色色になり、スカートの裾も長くなり、横に右側なら紫、左側なら黄色の縦線が入る。
光は徐々に収まり、最後にユウの前髪にピンクのメッシュが入って完全に消える。
「服まで変化した…今まで明確に変化した場所はメッシュだけだったのに…」
ユウの完全な変化に驚くキウイ。
『それにしてもなんちゅう魔力コンよ。これならいけるかもしれないコン』
「………………はあ!!」
気合とともにユウの背中に光の翼が生える。
「せいや!」
生えた翼は再び向かってくる蔦に向かって飛んでいく。
『え?ダジャドルコンボコンか!?』
九尾の言葉を無視して飛び上がるユウ。
「速い!」
キウイの言う通りあっという間に薔薇怪獣の上にまで移動し、マスケット銃を撃つ。
魔力弾は薔薇怪獣の表面を抉る。
マスケット銃の弾丸も強力になっているのだが、融合二人のティロ・フィナーレに耐えれる薔薇怪獣の表皮を貫く事は出来ない。
『それなら!』
まどかがそう言うと、ユウは弓を構える。
『やあ!』
まどかの掛け声で発射される光の矢は無数に分かれ、薔薇怪獣の身体を貫く。
『銃より矢が強いのね…』
『わたしよりも鹿目さんの方が強いからね』
「でも何本か外れましたけど…コントロールされているはずなのに」
『言わないで…お願い…』
『グオオオオオオオオオオン!!』
やられた事に怒り薔薇怪獣。
『って、歩いた!?』
ほむらの叫び通り、根の部分を足の様にして歩き…いや、ユウに向かって突進する薔薇怪獣。
『ーー!』
ある事に気づいたマミはユウの身体をの根元に移動させてシールドで足止めする。
『なにをやっているのよあなたは!?』
「『いや、それこっちのセリフだから!!』」
『マミさん!?』
仲間からの叫びも無視してマミは叫ぶ。
『あなたは大切だったはずよ!それを自分で踏み潰す気!?』
「え?」
『『『あ…』』
マミの言葉に他三人は自分達の背後にーー薔薇怪獣…ゲルトルートの進行方向に先程の薔薇園がある事に気づく。
『わたしと初めて敵対した時だって、わたしに背を向けてまで薔薇を心配してたじゃない。なのにそれをも忘れてしまったの!?』
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ音!!』
マミの必死な叫びも聞こえた様子のなく、吠えるゲルトルート。
『ゲルトルート…』
「ていうかもう限界!!限界!限界いいいいいいいいいいいいいい!!!!大事な事なので三回言いましたああああああああああああああああ!!!!」
『ユウ君、がんばって!!』
『じゃあこの場から離れたら?わたしも手伝えば、巴マミからコントロールを…』
「それも無理いいいいいいいいいいいいいいいい!!なんかここから離れたら大事なものをなくす気がするうううううううううううううう!!」
『あらそう…敵であるはずのあなたの大切なものを守るためにがんばっている人がいるのよ?いい加減にしなさいよ!!』
ほむらはシールドに力を込めて薔薇怪獣の巨体を吹っ飛ばす。
「「凄い!!」」
『『『「ゼーハー、ゼーハー、ゼーハー」』』』
『でも、やった当人らは結構疲れてるぽいコンね』
「ていうかゼーハー、あれをゼーハー、ゲルトルートとゼーハー、いう事で話進めているけど、違ったらアレだよね」
『そういえば、地の文は一度もあれをゲルトルートといってないわよね…』
ユウの言葉に嫌な汗が流れている様な声を出すマミ。
ちなみにあれはゲルトルートです。
「あ、公認された」
『二人とも…一体なんの話しをしているの?』
『鹿目さんにはまだ早い話よ』
『?』
『ともかく…決めるわ』
マミの言葉にマスケット銃を構えるユウ。
するとホムスピナーが腕から外れ、まどかの弓と合体してマスケット銃とも合体する。
その姿はまるでボウガンである。
『いくよ』
銃口に四色の魔力が集中する。
『『「今度こそ正真正銘のティロ・フィナーレ!!」』』
合体武器から発射されたエネルギー波は薔薇怪獣を飲み込み、消滅させた。

「あ、結界が…」
消滅する結界に呟くマミ。
それと同時にさやかとリョウの毒による怪我も消える。
「復活☆」
「気分爽快とあの星に向かって叫ぶしかないじゃないか!!」
「起きるの早いね…」
尋常じゃない復活速度に苦笑いをするまどかだった。
薔薇怪獣の消えた地点には、元の姿のゲルトルートが倒れていた。
「結局…あなたには勝てませんでしたね…」
すぐさばにいるマミにそう呟くゲルトルート。
その言葉には覇気がない。
「それはこっちのセリフよ。あなたに一人で勝てた事ないんですもの」
「ふふ…悔しい…本当に悔しいわ…」
「ゲル…」
何かを言い掛けたマミは慌てて後ろに跳んで飛んできたナイフを避ける。
ナイフを投げたシャルロッテはゲルトルートの傍らに着地する。
「ーーっ!覚えてろよ!!」
悔しさと悲しさと怒りが混ざり合った表情でマミ達を睨むと、シャルロッテはゲルトルートを抱えて跳び去った。
「シャルロッテ…」
その姿に妙に居た堪れない気持ちに、マミはなった。

ゲルトルートを抱えたまま、シャルロッテは彼女の領地を歩く。
「枯れてるわね…」
枯れた薔薇を見てゲルトルートはそう呟く。
「お前があの女を倒すために魔力を吸ったから」
シャルロッテの言葉には感情が感じられなかった。
「それでこの体たらく…情けないわよね…わたくしって…」
「ほんと、情けねえよ」
「…………そこは嘘でも慰めるシーンでしょ」
覇気がない言葉に噛み締めるシャルロッテ。
ゲルトルートを抱えたまま、シャルロッテは彼女が普段朝食などを取るためのテーブルのところまで歩く。
「一本だけ残ってた…」
そう言ってテーブルの上が彼女にも見える様に抱えあげる。
「あ…」
テーブルの上の一輪挿しの花瓶に入れられた一本の薔薇の花。
ゲルトルートはその薔薇にそっと手を差し伸べる。
「といっても、あたしが見つけた時はだいぶ弱ってたからな。あたしの魔力を注いだせいかこんな色になった」
「変な色…」
シャルロッテの言葉を聞いているのかいないのか、ゲルトルートは黒と赤の花びらが混じった薔薇の花を撫でながら呟く。
「でも、嫌いじゃない…」
そう言うと彼女は瞳を閉じる。
「シャルロッテ…このまま寝てもよいかしら?あなたの腕の中は、とても心地よいの」
「ああ…いいよ」
「お休み…誰も信じられなかった…魔女になっても…ここに来ても…」
「ああ…知ってた」
「シャルロッテ…あなた…生まれ変わりを信じる…?」
「信じないね」
「そう…わたし、もし生まれ変わっても、きっとあなたは、信じられる人にはならないでしょうね…」
そう言ってゲルトルートは微笑む。
「なんだよそれ、普通ここは逆言う所だろうが…」
腕の中で崩れ灰と化す彼女にそう呟く。
カラン、コロコロコロ。
「馬鹿ゲルト…」
地面に落ちたグリーフシードに向かってシャルロッテはポツリと呟いた。
ピシ、パシィン。
持ち主が完全に灰と化すと、それも後を追う様に砕ける。
「…………」
その破片の中に、光るものを見つけ、シャルロッテは拾い上げる。
雫の形をした宝石だった。
薄っすらとだが、彼女の名が入っている。
「馬鹿ゲルト…」
枯れ果てた薔薇園の真ん中で、一輪の薔薇を前に、シャルロッテは涙を流した。

ーーあとがき
シリアス風って、なってない気がする。
絶対さやかとリョウを出したせいだ、うん。
だが一つわかった事がある。
リョウとツッコム奴がいれば会話文が書ける!
いや~、あいつのセリフ楽なのよね~。
というか思考が単純だから楽なのよね~。
あと、最後の雰囲気壊したくないので今回はやらない説明会の代わりに補足的なもの。
最後に砕けたグリーフシードは怪人を作るのに使っていたのは複製品とは違って普通の魔女の頃から持っていたいわばオリジナル。
改造魔女達が(もっといい名前をつけたい…)が死ぬと砕けます。
その中から出てきたのはものはトゥルーウィッシュというものです。
意味は真実の願い。
効果は一応考えてありますが、使うかどうかは考えていない。
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