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魔法少女まどか☆マギカSS 番外編!!

なんてこった。
まど☆マギが休止だよ。
残り二話なのに…。
うちの地方では正確には残り三話だけど。
打ち切りになるって聞いてネット配信されている奴を見たんです。
しかし、休止ねえ…。
きっと残り二話は今までにない展開になると思っていたのに…。
例えば十一話のラストでまどかが魔法少女になって、マミさん、さやか、杏子が復活して、更に元の少女にも戻すどか。
まあ、まどかが笑顔で終わるのならキュゥべえざまあと言いたくなるラストじゃなくても構わないイノヨコウです。
OPやCMの様な感じのストーリーならきっと休止にはならなかったんでしょうね。
でもそれならきっとこのSSはなかっただろうな…。
ああいう内容だったからこそここまでのめり込んだんだろうから。
…わたしがSSを書きたくなる程のめり込んだものってあんま共通項ねえな…。
今回のSSは番外編です。
前回、爆発ネタで飛ばされたさやかと仁美と他二名の話です。
興味を少しでも持って尚且つ時間があるあなた。
良かったら見てください。

この物語には、ネタが結構使われています。
まどか☆マギカの雰囲気が壊れています。
オリジナル設定も結構あります。
そう言うのが嫌だという人は見ない方がよろしいですコン。
「「「「「「「「お前が言っているんかい!!」」」」」」」」


魔法少女まどか☆マギカライト

番外編 出会いは望む望まぬに関わらず突然に決まっているじゃないか!!

「タイトル言っているのお前かい!!」
『コーン!』
「わっはっはっはっ。主役なんだから当たり前じゃないか!!」
『「「「「「はあ!?」」」」」』


無数にある管理世界の一つの一角。
そこにあるS級遺跡に歩く三人の姿があった。
「なのは。少し止まって。そこにトラップがあるから」
サイドポニーの女性にそう言う人物の名はユーノ・スクライア。
管理局無限書庫司書長にして遺跡発掘のスペシャリストである。
彼は危険度Sランクの遺跡の調査にきていた。
流石にSランクというだけあって、危険も大きい為、彼は護衛役として教導官にして管理局のエースにして彼の幼馴染である高町なのはと、同じく教導官として働く鉄槌の騎士ヴィータを連れて中に入っていた。
もちろん護衛や調査隊は他にもいるのだが、Sランクと言う事で、色々な意味で超一流のこの三人が先遣隊として先に簡単な調査を行う事にしだ。
ところがどうだろう。
いざ入ってみると、中のトラップはとても危険度Sとはお世辞にも呼べなるものはない。
それどころか、ある程度進むと、トラップ事態少なくなったのだ。
「一体どういう事だろ?」
「確かに…でも、妙なんだよ」
なのはの疑問にユーノがそう言った。
「トラップを誰かが破壊した後が結構あるんだ。つまり…」
「誰か先に入っているって事か?」
「ああ…」
ヴィータの言葉にうなずくユーノ。
と、ヴィータがある事に気づいた。
「ん?なんだ?この匂い…」
「「匂い?」」
確かに、奥の方からいい匂いがする。
なんだろう?と思って進んでいった三人が見たものは、かなりの広さがある広場の奥にある大きな石棺の前でコーンスープの缶に火をかけてかき混ぜる一匹の狐の姿だった。
「「「………?」」」
不審そうに見る三人。
「おいしそうですね」
三人がどうしたものかと思って見ていると、一人の少女が奥からやってきた。
『コーン。もうすぐ出来上がるコンよ。お腹すいては力が出ないコンからね。腹ごしらえしたら本格的にこのダンジョンを攻略するコンよ』
「大体の罠は破壊したんですか?」
『コン。でも破壊したのはこの周辺のものだけコンからね…』
スープをかき混ぜながらそう言う九尾と呼ばれた狐。
三人は顔を見合わせると、意を決して話し掛ける事にした。
「あの~」
『コーン?こんな奥にやってくるなんてまた変わった冒険者コンね』
「いや、冒険者違うから」
パタパタと手を振って否定するユーノ。
「時空管理局です。あなた達は一体?」
なのはの言葉に少女は首を傾げる。
「時空管理局?」
少女がそう言うと同時に、狐の後ろの石棺の蓋が突然ガタガタと動き始めた。
「なに!?」
「なんだ!?」
驚くなのはとヴィータとユーノ。
なのはとヴィータはデバイスを構える。
そして蓋がガターンと落ち、中から少年と髪の短い少女が出てくる。
「あ~、良く寝た」
「まったく、深く寝すぎて前世の記憶を遡り掛けたじゃないか!」
「遡らなかったんですね」
『良く寝てたコンね』
「なにを言うか!こんな素晴らしい抱き枕があれば、男なら気持ちよく感じてしたかないじゃないか!!」
「どつくよ」
髪の短い少女が顔を赤くして怒る。
「え~と。で、君達はなんなの?」
ユーノに問われ、少年少女達は首を傾げ、
「誰だあいつら?」
一同を代表して少年が狐に聞く。
『時空管理局の魔導師コンよ』
「「「管理局?」」」
『簡単に言うと魔法を管理する組織コン。警察と裁判所が一緒になったと言った方が正しいコンね。きっとこの遺跡の探査に来ていたコン』
「ふ、ならば一同を代表をして俺から自己紹介させてもらおう!俺の名はリョウ。苗字は随時募集中!よろしくじら☆」
……………。
「む?もしかしてまたやってしまったか?」
『気にしちゃ駄目駄目駄目駄目コンよ』
「駄目って言うな!一生懸命やっているじゃないか!あの犬だって!!」
『何でわかるコン?』
「なんで?ふっ、目を見ればわかる…」
「なんて言うか…濃いね」
なのはの言葉にリョウは手をあげて答えた。
「サンクス!」
相変わらずのテンションのリョウに呆れながらも髪の短い方の少女も自己紹介を始める。
「あー、あたしは美樹さやか。あっちは…」
「志筑仁美と申します」
『コーン。コンは九尾の妖弧コン。九尾って呼んで欲しいコン。間違ってもQBなんて呼んじゃあ駄目駄目駄目駄目駄目駄目コンよ』
「駄目を何回言うのさ…って、おい」
と、自分が”なに”に入っていたか気づいたさやかの声がのトーンが低くなる。
「おい。九尾」
『なにコン?』
「これ棺桶じゃない!!」
「マジか!?」
『コーン。だってあんたら気絶してたじゃないコン。だからどこか寝かせなきゃと思ったコンけどここ石ばっかだから寝かせたら身体に悪いと思ったコン。まあ、石の床と変わらんコンけどでも人が”眠る”場所だから丁度いいと思って…』
そこまで言った九尾はさやかとリョウに踏まれまくる。
「「眠るの意味がちげえええええええええええええええええええ!!!!!」」
『コンドルウェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!』
「すっごい怒っているね…」
「まあ、気持ちはわかるが」
「どうもすいません」
呆れるなのは達に頭を下げる仁美。
「いえ…別に…。わたしは管理局の魔導師の高町なのはです。お話聞かせてくれる?」
「ヴィータだ」
「僕はユーノ・スクライア。君達は一体どうしてここにいるんだい?」
「わたしもなんと言っていいのか…」
仁美はチラリと九尾の方を見る。
「あの~、お二人とも、そろそろ現状の把握をしたいのですけど…」
「む、確かに。ここは一体どこなんだ?確か病院の前にいたはずだが…」
「なんか映画に出てきそうな場所だけど」
仁美の言葉に九尾を踏むのをやめて彼を持ち上げる二人。
『コーン…ここはどこかの次元世界の遺跡コン。正確な場所は知らないコンけど…』
「「「次元世界?」」」
耳慣れない言葉に首を捻るさやか、仁美、リョウ。
『コーン。この世界にはコン達が住んでいる世界の他にも沢山の世界があるコン』
「マジか?」
『コン。コン達の世界は管理局からは第97管理外世界と呼ばれているコンよ』
「97………随分と中途半端だね」
「え?という事はあなた達地球から来たの?」
彼らの会話に驚くなのは。
「じつわわたしも地球出身なの」
「マジか?」
自分と同じ出身という事で、急になのはに親近感が沸くさやか達。
「来たと言うか、来てしまったというか…」
「というか、どうしてわたし達、そんなところに来てしまったんでしょうか?」
『コーン。きっとあのグリーフシードの爆発が原因コン。あの爆発が次元転移魔法の様な働きをしてこんな所まで飛ばされてしまったコン』
仁美の疑問に答える九尾。
「マギカ?じゃなかった、マジか!?」
「帰れんの?あたし達…」
『コーン、同じ規模の爆発が起きればコンの次元転送で何とかなるコンよ』
「いや、待て。それならそれで帰ればいいんじゃないか?」
「お。リョウにしてはまともな意見」
「サンクス」
「ほめてねえと思うが…」
サムズアップするリョウにジト目でツッコミを入れるヴィータ。
例え管理世界の人間でも別の世界にいきなり飛ばされれば不安になるものが、この三人(九尾は論外)にはそれを感じさせない。
(なのはといいはやてといい地球のガキどもはみんなこうなのか?)
考えてもしかたないので、この考えはやめる事にした。
『それは無理コンね。コンのこの能力を発動するためにはけっこうな爆発に巻き込まれる事が必要コンから…今すぐは無理コンね』
「なるほど…」
「ちょっと待って」
話を聞いていたユーノがある可能性に気づく。
「それってつまり君達がここにいるのは、そのグリーフシードというのの爆発のせいで発動した彼の能力のせいなんじゃ…」
ユーノの言葉にさやかとリョウの九尾を見る目が冷たくなる。
「おい…」
「きゅ~び~。ちょっとこっち向こうか~?」
『コ~ン』
九尾は懐中時計を尻尾のふさふさから取り出すと、
『さて、終電の時間に間に合うコンかな?』
とてとてと歩き出す九尾に二人は跳び掛かり、再び踏むまくった。
『コオオオオオオオオオオオオオオオン!!ヘルプミイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!』
一方、さやかとリョウが寝ていた石棺を調べていたユーノは九尾に問い掛けた。
「ねえ、この石棺二人を眠らす前って、空だった?」
その一言にさやかとリョウの動きがピタッと止まる。
「え~と…ユーロさん…だけ?」
「ユーノ」
「ああ、ユーノさん。それって、つまり。それにはあたし達が入る前に中身が入っていたって事?」
さやかの言葉にユーノは顔を引きつらせながら、
「非常に言い難いんだけど…その入っていたらしいんだよ」
その言葉にさやかは近くにあった人ほどもある石像に近づくと、それを持ち上げた
「「「って!ええ!!?」」」
見るからに重そうな石像を細い身体のさやかが持ち上げた事に驚く管理局組み。
いや、仁美とリョウも驚いていたが、一番反応したのは九尾だった。
『ちょっ待つコン!それはいくらなんでもシャレにならないコンよ!?ああもうユーノさんのば』
ずーーーーーーーーーーーーーーん。
石像を乗せられ沈黙する九尾。
「…………あの、流石にそれは酷くない?」
ユーノの言葉にやり過ぎたかな~と頭をかくさやか。
『なんのこれしき』
そういいながら九尾は重量感たっぷりの石像の下から這い出す。
『っで、ユーノさんは一体なにを聞きたいコン?』
「あ、ああ。あの中身を一体どこにやったのかな~って」
かなりの重量がある石像を九尾の上に平然と落としたさやかにかなりびびりながらもユーノは九尾に聞いてみた。
『それならそこに…』
そう言ってある一角を前足で指す九尾だが、
「なにもないぞ」
リョウの言う通りそこにはなにもなかった。
『変コンね…死体が動いたとか?』
「死体が動くか!」
さやかがそうツッコム。
『さやかのセリフじゃないコンね』
「この話のあたしはオリジナルとは違うのだよ!!」
と叫ぶさやか。
なんの話だと思ったなのは達。
『我はここだ』
突然、低い声が辺りに響く。
「なに?」
『あそこコン!』
「どこだ?」
『言ってみただけコン』
「「おいいいいいいいいいいいいい!!」」
さやかとリョウが九尾にツッコムと、かちゃりという音と共に鏡を手に持った王族の格好をしたミイラが現れた。
『「「「ハムナプトラ!!」」」』
その姿に叫ぶライト組み。
「ハムナプトラ?」
「あ、ミイラが蘇る話だよね?」
「お詳しいんですね。なのはさん」
「テレビで見たから」
『む!あの鏡は!?』
ほのぼのと会話するなのはと仁美を背後に九尾はミイラが持つ鏡を見て叫んだ。
『王の神殿に土足で踏み込んだものには罰だ…』
ミイラはそう言うと、片腕をあげた。
すると周りに飾ってある石像が動き出した。
先程九尾を潰した石像も。
「なにいいいいいいいいいいいいいい!!」
「っ!レイジングハート!!」
なのははデバイスを構える。
(あの子達を守らないと!!)
そう思うなのはだったが、彼女が行動を起こす前に石像達が彼女達に襲い掛かる。
そのあまりの速さになのはとヴィータは自分達は自分を守るのに精一杯。
ユーノも自分とたまたま近くにいた仁美を守るので精一杯だった。
結果、さやかとリョウと九尾へのガードが間に合わなかった。
「『ぎゃああああああああああああああああ!!』」
石像群にボコボコにされ悲鳴をあげるリョウと九尾だが、さやかの悲鳴がない。
(まさか…)
最初の一撃で最悪の結果になったのかと思ったなのは達だったが、
ズバシ、バシュ、シュン。
さやか達に群がった石像達に閃光が走ったと思った瞬間、石像がバラバラになった。
『なに!?』
驚くミイラ王。
それはなのは達も同じだった。
バラバラになった石像達の中から出てきたのさやかの姿はマントを纏った姿に変わっていた。
両手には剣を持った彼女その剣で石像を斬ったらしい。
(この子…魔導師!?)
驚くなのは達。
さやかはふっと笑うと、
「いたあああああああああああああああああああ!!手が手があああああああああああああ!!しびれたあああああああああああああああああああ!!」
剣を落として暫く跳ね回る。
そりゃあ剣で硬い石像を叩き斬れば手も痺れるってもんですよ。
「……………」
呆れるなのはとユーノ。
「アイゼン!!」
ヴィータはデバイスの名を叫ぶと、彼女の愛器グラーフアイゼンを振り回し周辺の石像を粉砕する。
『なに!?』
驚くミイラ。
「なのは!」
ヴィータは叫ぶと、
「任せて!レイジングハート!!」
なのはは叫ぶと、レイジングハートの先端に桜色の魔力光が灯る。
『コン!それは駄目コン!!』
瓦礫と化した石像の下から這い出てきた九尾は叫ぶ。
が、その言葉はなのはに届く事はなく、魔力砲が放たれる。
「ディバイイイン・バスターーーーーーーーーー!!」
全てを飲み込む桜色の奔流が、ミイラに向かって突き進む。
終わった。
そんな言葉が一同の頭に浮かんだ。
その威力を身を持って知っているヴィータやユーノは勿論、さやかや仁美も思った。
ちなみにリョウは瓦礫の下なので見ていない。
が、一同の予想を裏切る事態になる。
『愚かな…』
ミイラはそう言うと、手に持っていた鏡をディバインバスターに向ける。
するとなんとディバインバスターはまるで鏡に反射したかのようになのはに向かって跳ね返ってきたのだ。
「ーー!」
咄嗟に避けるなのは。
「ぐ!」
返って来た砲撃がかすり呻くなのは。
高町なのはの砲撃魔法は生半可な防御では防げないどころかその防御をも貫通する程の威力をも誇る。
その分かすっただけでも相当なダメージとなる。
「なのは!」
「大丈夫か!」
慌てて駆け寄るユーノとヴィータ。
「うん…。何とか………っ!それよりも…」
かすった肩を押さえるなのはだが、それよりも気になるのが、
「なにあの鏡?ディバインバスターをはね返すなんて…」
無論、なのはのとて無敵ではない。
このディバインバスターを防いだ者は少ないがいる(ユーノもその一人)
かわした者もいる(彼女の親友が正にそれ)
同じバスターで相殺した者さえいた(もう一人の親友がやってのけた)
が、はね返されたのは、流石に初めての経験だった。
「まさか…アレは…」
さやかが驚いた様子で鏡を凝視する。
「さやかさん、あの鏡を知っているんですか!?」
仁美の言葉にさやかはうなずきながら、
「間違いない!あれは伝説の防具、シャハルの鏡!!」
と叫んだ。
『んな訳ないコン。あれがシグマに見えるコン?』
九尾にツッコまれたさやかは、
「うわああああああああああああん!!妖怪畜生にツッコまれたああああああああああああああ!!!!」
と泣き叫んだ。
『あれはリョウの刀と同じ神器の一つコンよ!!』
泣き叫ぶさやかを無視して九尾は珍しく、本当に珍しく真面目な様子でそう言った。
「なに!?俺のと同じだと!?」
九尾の言葉に瓦礫は跳ね上げ起き上がるリョウ。
『そうコン!あの鏡は相手の攻撃を弾き返す防具コン!』
「でも、何故日本の神様の持ち物が異世界にあるんですか?」
仁美のもっともな疑問に九尾は、
『それは持っていた神様の一人が異世界に旅行に行った際に一つ落としたと言っていたからきっとあれがそうコンよ』
と、サラッと答えた。
「異世界に旅行って…流石神様…」
「そんな迷惑なもん落とすなよ!!」
感心した様に言うさやかと怒りの声をあげるヴィータ。
「だったら話は早い!」
そう言うとさやかは駆け出した。
ミイラが残った石像に捕まえるよう指示を出すが、生憎とそう簡単に捕まるほどさやかは遅くない。
そして…、
ザス。
「直接攻撃するばいいだけの事」
ミイラの後ろから剣を突き立てながらそう言うさやか。
なるほどと思う仁美とリョウ。
一方なのははいい着眼点をしているね。と教官としての発言をしてヴィータに呆れた顔をさせた。
『おのれ…無礼者が!!』
ミイラはそう言うとさやかに向かって魔力波を撃つ。
「あべし!」
その一撃に吹っ飛ぶさやか。
「いててて…ん?」
さやかの前にどっからか取り出した杖を向けるミイラ。
すでに杖の先端には魔力がこもっている。
「さやかさん!」
「やらせるか!」
悲鳴をあげる仁美の横をヴィータが駆け抜ける。
「潰れろ!!」
が、ミイラがヴィータに向かって鏡を向けた瞬間、ヴィータは跳ね飛ばされた。
「うわ!」
「物理攻撃も反射するのか!?」
驚くユーノ。
『流石神器コン』
「感心している場合か!?」
リョウは九尾に文句を言いながらその頭を掴んだ。
『コン?なにするコン?』
「くらえ…魂の妖怪狐アタアアアアアアアアアアアアアアアアアアック
『コーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!?』
なんとリョウは九尾を放り投げた。
九尾がぶつかった衝撃でミイラはバランスを崩し倒れる。
その隙にさやかはミイラのわき腹を剣で薙ぎ、そのままみんなの元に戻った。
「サンキュー」
「いや…彼は大丈夫なのかい!?」
リョウのあんまりな行動に呆気に取られるなのは達。
ユーノの言葉にリョウは、
「ん?」
と言って九尾を見た。
ミイラの魔力のこもった杖で九尾が叩かれている所だった。
『ぎゅえええええええええええええ!!』
「う~ん。ぐえならともかくぎゅええって普通ないよな」
「いや!そう言う事じゃなくて…」
『王の裁きを見よ!!』
ミイラはそう言って杖を振り上げると、魔法陣が出現して先程の石像が出現した。
その数、とてもたくさん。
しかもさやかが破壊した石造までもとに戻っていく。
「なんて数だ!」
「うっそ!!いくら雑魚戦闘員は沢山でるからって出すぎじゃない!?」
「きゃああああ!!」
「これは!みんな一旦引くよ!!」
「了解!」
「しゃあねえな!!」
ユーノの言葉にみな従い、後ろに向かってダッシュした。
その時、石像の群れの奥、正確に言えばミイラの足元から声が聞こえてきた。
『コ~ン。コンを忘れないで~』
「あ、九尾さんの事を忘れていました」
仁美の言葉にさやかとリョウは一秒程考え、
「「まいっか…」」
「そうですね…九尾さんならきっと大丈夫ですよね」
「お前らな…」
薄情な事を言う三人に思わず呻くヴィータ。
と、ドシンドシンドシドシンドシンと後ろから迫ってくる音が。
「あいつら思ったより早いぞ!!」
「というか戦っちゃ駄目なのか!」
「駄目だ!さっきの奴の装備を見ただろ!?後ろの石像は操っているあのミイラを倒さないとたぶん止まらない!でもあいつにはなのはの砲撃魔法を弾き返せるあの鏡がある!しかもあの鏡はヴィータの攻撃さえ弾いた、魔力砲以外も弾けるんだ!」
「なら一旦逃げて体制及び作戦を立て直すという訳か!?」
ユーノの言葉に感心した様に叫ぶリョウ。
『なかなかいい意見コンね』
「「「無事だったのかよ!!?」」」
突然現れた九尾に思わず叫ぶさやか、ヴィータ、リョウ。
『コーン。おかげで毛並みがボサボサコンよ!どうしてくれるコン!!』
「あんだけの攻撃で毛並みがボサボサで済むってお前どんだけすげえんだよ!!」
『おひょおひょおひょ!コンのポテンシャルを舐めちゃいかんコンよ』
「そうか…」
さやかはそう言うと九尾を後ろに向かって蹴り飛ばした。
『オンドラギッタンディスカーーーーーー!!』
九尾につまずき転ぶ石像達。
「おし!作戦成功!!」
喜ぶさやかだったが。
『コンブレイク!』
げし!
「あいた!」
突然飛んできた九尾の一撃を受けてしまう。
『なにするコン!一体あんたらはコンをなんだと…』
「「「………」」」
九尾の言葉にさやか達は暫く無言で走り、
「おとり」
「装甲」
「非常食?」
と答えた。
『コーン!ひどいコン!!って、仁美ちゃんの意見怖いコンよ!!』
「すいません…」
「あのねえ…」
さやか達の様子に呆れるユーノ。
下手に怯えたり恐怖で動けなくなるよりかわマシだが、もう少し緊張感と言うものを持って欲しいとも思う。
そう思ってチラリと後ろを見ると、
さやか達の後ろに、物凄く手足を振って走る石造の姿が見えた。
「えええええええええええええええ!!」
ユーノの叫びに後ろを振り向いた一同も同じものを見る。
「なにあれえええええええええ!!」
「うわ!すっげえ速度!!」
「キモ!」
「あっはっはっはっ!怖いというしかないじゃないか!!」
「なんか、凄い迫力ですね!!」
『死力を尽くして走るコン!!』
本能的な恐怖から、走る一同。
彼は走った、走った、走りまくった。
その間に見滝原ではマミが戦闘員や使い魔を虐殺していようとも彼らは走り続けた。
そして走りに走りまくった彼は気がつくと、先程とは違う広場に出ていた。
見ると、玉座の様なものがある。
『この王の間に良く来たな』
そう言って先程のミイラが玉座に座っていた。
おそらく、転送魔法で移動したのだろう。
更に玉座の周りには大量の機械兵がいた。
「なのは!入り口を崩して!!」
「バスター!!」
ユーノの指示を的確に受け取ったなのはは自分達が入ってきた入り口に向かってディバインバスターを撃つ。
入り口は崩れ、これで石像は入ってこれない。
『無駄な事。再びこの場に呼び出せばいいだけの事』
「そのためには機械兵が邪魔だと思うんですけど?」
『む!』
ユーノの言葉に呻くミイラ。
「僕も転送魔法は使えますからわかります。あなたがさっき使ったタイプの術式は広い空間でしかもそこにものがあると使えないタイプのものだ」
『ふん…逆に言えば、貴様らがこの機械兵を倒せば、召喚は可能という事でもあるぞ?』
「倒し方にもよりますよ。ようは大破させなければいいだけですから…」
『む…!』
ユーノの言葉に完全に不適な態度を崩すミイラ。
『隙ありコン!!』
と、ミイラがユーノに集中して隙にこっそりと近づいた九尾が鏡に向かって跳び付いた。
が、べしっと叩き落され、機械兵に踏まれまくる!
『今回のコンはこんなんばっかコンよ!!』
ボコボコにされる九尾は理不尽だと叫んだ。
『ふ…、ふははははははははは!!なるほど!確かに貴様の言う通りだ!我が召喚魔法は発動する為には広い空間が必要!我一人を移動させるならともかくあれほどの数を移動させるのはそうはいかん!若いながらなかなかの洞察力!だが…』
そう叫ぶとミイラは杖をあげた。
『ならば攻撃力は下回るが、再生能力のあるあの石兵で攻めた方なかった理由を教えてやろう!!』
そう言うと周りにいた機械兵が飛び上がり、ミイラに向かう。
『合体!!』
「「「ええええええええええええええ!!!!」」」
なんと、機械兵は次々と合体して一体の巨大機械兵と化してしまった。
一体なにをどう合体すればこうなるのか、ユーノには皆目検討がつかなかった。
『とう!』
と叫んでコクピットに跳び乗るミイラ。
操縦席はむき出しのデザインだが、ミイラの手にはあの鏡があるため、下手に覆うよりは防御力があるのだろ。
ドシン!と地面に降り立つ巨大機械兵。
『ゴン!』
その時、見事に踏み潰される九尾。
「なにあれ!」
叫ぶユーノの目の前に石像が召喚される。
「く…まさかこんな事態になるなんて…」
「ユーノ君…」
「いや、普通誰も思わねえよ」
悔しそうに言うユーノに声を掛けるなのはとヴィータ。
「過去を悔やんでいる暇があるならよりよい未来を掴もうじゃないか!」
と、そこにリョウが声を掛けた。
「君は…」
「俺は欲深くまた馬鹿だからな。最後まで諦めないのさ!」
サムズアップしながらそう言うリョウ。
リョウの言葉に気を引き締めるユーノ。
「そうだよ。わたしも諦めないから」
なのはも笑みを浮かべる。
「あの~真面目なお話の所申し訳ないんですが…九尾さんが声をあげなくなったんですけど…」
「「「え?」」」
仁美の言葉に先程まで巨大機械兵の足の下から叫んでいた九尾がなんの反応もしなくなっている事に気づく一同。
「「……………死んだか」」
『生きてるコン!!』
さやかとリョウの言葉に叫ぶ九尾。
『ちょっと待つコン!あんたは一体なにを怒っているコン?一体何故ハムナプトラしてるコン?』
「素直にミイラなのになんで動いていると言え」
さやかのツッコミも無視して九尾はミイラに聞き続ける。
『話によってはこっちも誠意を見せるコンよ』
『我は王ヘルディアル。我は不死の技術によりこの世に舞い戻った』
『そんな簡単に不死になれたら誰も苦労しないコンよ』
「ていうか不死になってもそんな姿になっちゃ元も子もない気がするぞ」
ヘルディアルの言葉に率直な意見を言う九尾とリョウ。
「どう思う?ユーノ君」
「普通に考えて不死の技術なんてある訳がないし、あんな状態の身体で生きているはずがない。なら、あの身体を何かの方法で操っているって考えるのが普通だ」
「石像も同じ方法で?」
「ああ、さっき調べた時にはなんの仕掛けもされていなかった…あの身体と同じ何かの魔法で動かしているんだ」
「大方、生前の人格をそれにインプットしてるんだろうぜ。大概の不死の技術ってのはそういうのだからな」
ユーノの分析を聞いていたヴィータがグラーフアイゼンを肩に担いでそう言い放った。
「という事は、目の前のミイラを倒しても無駄という事でしょうか?」
「そうなる可能せいはあるね」
仁美の言葉にユーノはうなずく。
『それで王様は一体なにをしようと言うコン?』
『我が望み。それは再び我が王国を復活させる事にある』
『そんな事をして何の意味があるコン。あんたの王国はとうの昔に滅びたコンよ。国ってのは国民がいて何ぼのものコンよ』
『我こそが王国。そして我は不滅。故に我が王もまた不滅。我がいるこの地は我が王国。そのために我が民は我にこの不死の身体を与えたのだからな』
『なんだってぇ!』
「そんな!」
「な!」
「てめえ…」
「まさか…」
「あなた…」
ヘルディアルの言葉に驚愕の表情をする一同。
「…………シリアスな空気の所悪いがいまいち事情がわからん」
「本当に悪いぞ」
リョウの言葉に間髪入れずツッコムさやか。
「つまり…彼はあの不死を手に入れるために自分の国の民を犠牲にした…そういう事ですね?」
「ああ。この遺跡の王国はある時急に滅びたんだ…まさか国王が自分の復活の為に犠牲にしていたなんて…」
仁美の言葉にうなずくユーノ。
「考えられねえ事じゃねえよ。権力者っての奴は大抵自分の部下は自分の為に殺してもいいって奴だからな」
ヴィータは苦虫を噛み潰した顔でそう言った。
『我の不死の礎となれたのだ。我が民も歓喜をあげていよう』
『ふざけるんじゃないコン!恐怖や悲しみと喜びの区別もつかないコンか!国民の安息も考えられん奴に王を名乗る資格はないコン!その愚かな考えをコンがぶん殴って正してやるコン』
「ああ…こんな奴は許しちゃおけないね!」
「俺の正義感が叫んでいる!目の前のミイラを倒せと真っ赤に燃える!!」
「……わたしもいずれ人の上に立つ身です。だからこそあなたの言っている事は間違っているとわかります!」
ヘルディアルの言葉に怒りを見せるライトメンバー。
「ああ、まったくだね」
「あなたの考え、全力全開で正します!」
「ぶっ潰してやるぜ!」
リリなのメンバーも憤る。
『ふん。王に逆らう愚か者どもめ。貴様らも我が復活の礎としてくれる!!』
ヘルディアルはそう言うと機械兵が腕を振り上げる。
「僕が奴を操っている本体を探す!みんなは援護をお願い!」
ユーノはなのは達に向かって叫んだ。
「了解!」
「任せろ!」
答える幼馴染達の言葉にユーノはつい笑みをこぼす。
「一般人である君に頼むのは悪いけど…君にも援護を頼みたい」
ユーノはさやかに頼む。
「当たり前じゃないですか!ああいう悪人をこの見滝原の魔法少女さやかちゃんは許しちゃおきませんよ!」
さやかは剣を構えながら答えた。
「これは心強いね。君達は僕のそばに!検索をかけながら防御くらいは出来るから!」
魔法少女?と思いながらもユーノは今度は仁美とリョウに声を掛ける。
仁美は素直にはいと言うが、リョウは、
「残念だが辞退させてもらおう」
と言った。
「え?」
「何故なら俺は愛の為に戦う戦士だからだ。この戦いを!愛の為に捧げる!」
リョウは腕をあげてそう叫んだ。
『誰に捧げるのだ?』
「え?」
まさかヘルディアルにツッコまれるとは思っていなかったリョウは一瞬固まる。
てっきりさやかか仁美がツッコムものと思っていたからだ。
もしツッコまれればお前の為とか言うつもりだったのだが…。
なのはやヴィータ、ギャグでユーノや九尾に言う気はあったが、流石にミイラに言う気はない。
「えーと…」
少し考えたリョウの出した結論は、
「杏子に捧げる!」
と叫んでしまった。
『「「まだ本編に出てない」」コン』
ライトメンバーに一斉にツッコまれるリョウだった。
「ええい!お前のせいで余計なメタ発言をしてしまったじゃないか!」
ビシッとヘルディアルを指差すと、
「来い!妖怪狐!!」
と叫んだ。
『コーン。踏まれてて動けないコンよ』
「ええい軟弱な事言うな!大体こうなったのもお前の石棺の蓋開けたのが原因だろうが!!」
『なに言っているコン!そんな酷い濡れ衣コンよ!!』
リョウの言葉に心外だと怒る九尾だが、生憎とユーノも同意見だった。
「では数の暴力の体現。多数決で決めようではないか!この妖怪のせいだと思う者は挙手!!」
リョウの言葉に、さやか、仁美、なのは、ユーノ、ヴィータ、ヘルディアル、石像全部。
要するに、九尾以外の全員が手をあげていた。
「決まりだな」
『オンドゥルギッタンディスカーーーーーーーーーー!!』
「つうか敵があげている時点で確定じゃないか!!」
『コーン!ショックコン!ならこの場で一番活躍して、汚名を返却コン!!』
リョウのあげた腕に、何時の間に脱出したのか飛びつく九尾。
「誰にだよ!まあいい、行くぜ!変身!」
『HENSHIN』
リョウの九尾が変形した全身を銅色の装甲が包み込む。
さやかが彼の隣りに移動すると、二人は剣を(リョウは刀だが)ヘルディアルに向け(簡単に言えば、五話のさやかの変身ポーズ。リョウは逆バージョン)をして、
「「振り切るぜ!!」」
と二人同時に何故か照井刑事のセリフを叫んだ。
九尾とリョウの変身に驚くなのはとユーノ。
たがヴィータはというと。
「今のって変身じゃなくて、装着じゃねえ?」
と、かなりの数の平成仮面ライダーを否定する発言をする。
『「…………………」』
しばし沈黙の後、リョウは、
「そんな事言うなあああああああああああああああああああああああ!!」
と叫びながら駆け出した。
迎え撃とうとする石像達。
「なめんなあああああああああああああ!!」
石像の一体を一刀両断するリョウ。
「さやか!奴の相手は任せた!俺は石像を相手する!!」
「了解!って、あんなでかいの相手にしろと!?」
さやかが答えすると、リョウは後ろを振り向いて刀を横にした。
一瞬、なにをするのかわからず怪訝な顔をするなのは達。
と、そこへさやかがジャンプした所で二人がなにをするのか理解した。
「とりゃあああああああああああああ!!」
さやかが刀の腹に飛び乗った瞬間、リョウは刀を振り上げた。
その勢いでさやかはジャンプすると、一気に操縦席で高みの見物を決め込んでいたヘルディアルに肉薄した。
『む!!?』
まさかの行動にロクな対応も出来ずにさやかの接近を許すヘルディアル。
「ヴィータちゃんは石像をお願い!わたしはあのでっかいのを!!」
「わかった!おりゃああああああああああああああああああ!!」
石像はヴィータの一撃に瓦礫と化す。
「いくよ、レイジングハート」
なのはは長年の相棒に声を掛けると、その先端に魔力を込める。
「いっけーー!」
その言葉をトリガーに、放たれたディバインバスターは巨大機械兵を目指し突き進む。
が、
『無駄だ』
そう言うヘルディアル。
命中したディバインバスターは、弾かれてしまう。
『貴様の様なトンデモない破壊力を持ったものを相手にするのに、こんなでかぶつを不用意に出すと思ったか、こいつ耐魔性のコーティングがされているのだ!!』
「く…」
「なら、あたしがあのでかいのを叩く。なのはは周りのを頼む」
瓦礫から元の状態に戻る石像を横目にヴィータはそう言うと飛び上がった。
「いくぜええええええええええええええええええ!!」
グラーフアイゼンの凄まじい衝撃が巨大機械兵を揺らす。
『おのれ…』
呻くヘルディアルに、さやかの攻撃が来る。
『小賢しい!!』
「きゃ!」
ヘルディアルを杖で爆風が起こし、さやかは吹っ飛ばす。
「あぐるどが!」
吹っ飛んださやかが命中し、物の見事に引っくり返るリョウ。
「ぬおおおおおおおおおお!!九尾のせいでさやかの柔肌の感触が楽しめん!!」
「ぶった切るぞ!!」
さやかの下敷きになったリョウはマスクの中で男泣きをしながら叫ぶ内容に顔を真っ赤にして叫ぶさやか。
「見つけた!」
突然ユーノは叫んだ。
「奴の核を見つけた!あいつの胸…心臓の部分だ!!」
ユーノはヘルディアルを指差し叫ぶ。
『む!やらせるか!!』
と、杖を振り上げ、石像に指示を出す。
が、反応がない事を不審に思う。
『どうした?』
下を覗きこんでみたヘルディアルが見たものは、バインドでグルグル巻きにされた石像達の姿だった。
「何度破壊しても倒せないなら、倒さずに動けなくしちゃえばいいんだけの事」
『お…おのれ!!』
ヘルディアルは怒りに震えるが、突然の振動に慌てる。
『な…なんだ!?』
見ると、機械兵の右腕がない。
「ふん」
ヴィータにより叩き折られていた。
「次はてめえだ!!」
『くそ!』
迫るヴィータに杖を向けるヘルディアル。
杖から放たれる魔力弾を避けながらヴィータはグラーフアイゼンを構える。
『やらせるものか!!』
そう叫ぶとヘルディアルはヘルディアルはあの鏡をヴィータに向ける。
が、
「む!そうはさせんぞ!!九尾!!」
それを見たリョウは九尾を元の妖獣形態に戻すとガシッと掴む。
『いやな予感が…』
「責任とれや!!」
『当たったコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!』
ヘルディアルに向かって放り投げた。
『なっ!』
九尾はリョウの狙い通りヘルディアルの持つ鏡に激突、鏡は明後日の方向に飛んでいってしまう。
『しまった!』
慌てるヘルディアルに、
「ラーケテンハンマー!!」
ヴィータの強烈な一撃が炸裂する。
『って、待つコン!まだコンが…』
『ぐぎゃあああああああああああ!!』
咄嗟にシールドを展開して防ぐがそのシールドごと叩き潰される。
ついでに操縦部分に引っ掛かっていた九尾も。
『ぐ…無礼者め!!』
グチャグチャになった操縦席から這い出たヘルディアル。
と、彼は自分に向かって放たれようとしていた高密度の魔力砲を見た。
「今度こそ…ディバイイイン」
『ーー!!』
慌てて機械兵のハッチを今更閉めようとするヘルディアルだが残念ながらハッチはヴィータの攻撃で変形したため稼動出来なかった。
一方、引っ掛かっていた九尾はというと。
『コーン!』
まだいた。
しかも潰れた操縦席の一部が彼の尻尾をきれいに挟んでいた。
今正に九尾はなのはの砲撃により風前の灯火とかしているのだ。
『コーン!早く抜くコン!!』
いつの間にか操縦席に登っていたさやかとリョウが引っ張るが、
「う~ん、駄目だ。お前結構しっかり挟まっているから無理だ。うん」
「うん。同感」
あっさりと諦められた。
『コーン!諦めちゃ駄目コン!!』
「それじゃあな九尾」
「大丈夫。九尾ならきっと大丈夫だよ。たぶん」
リョウとさやかはそう言うとあっさりと地面に降りた。
オンドゥルギッタンディスカーーーーーーーーーーー!!
叫ぶ九尾の悲鳴も、
「バスターーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
なのはの言葉とディバインバスターの轟音に掻き消される。
『ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!』
今度こそなのはの全てを消し去る砲撃魔法がヘルディアルを撃ち砕いた。
桜色の光の奔流の中、ヘルディアルのミイラの身体は粉々に砕けて消滅し、その中にあった一個の赤い宝玉が現れ、ひびが入った瞬間爆発した。
と、ひゅるるるるるるる。という音がして、
『へぶし!!』
すっかり真っ黒に焦げた九尾が振ってきた。
いや、落ちてきたが正しい。
『どっちも一緒コンよ!!』
ガバッと起き上がり地の文に文句をつける九尾。
と、彼の後ろで爆発音がする。
『コン?』
後ろを振り向くと、巨大機械兵が小さな爆発を繰り返していた。
「うお!これやばくねえ!?」
「逃げるよ!」
そう言って駆け出そうとするリョウとさやかの足をガシッと掴む者がいた。
九尾である。
「なんの真似だ?この妖怪…」
『なに言っているコン。帰れるチャンスコンよ。この爆発を利用して時空転移を行うコン!』
「いや待て。これ巻き込まれたら一溜まりもねえだろ」
「そうだよ…」
九尾の凄まじいオーラに若干焦る二人。
『コンだけ酷い目にあったコン。こうなったらお前さんらに爆発の恐怖を味わってもらうコンよ!!』
九尾の言葉に汗をだらだらだらだらと流す二人。
「あ…ほら…そしたら九尾も巻き込まれるじゃない?もう酷い目はこりごりでしょ?」
にこやかにそう言うさやかだが、
『なに言っているコン!あの砲撃に比べたらコンな爆発なんて恐ろしくもないコンよ!!』
九尾の意思は固かった。
「あの…ではみなさん。なんだかわたし達はこの爆発を利用して帰るみたいなので、早く脱出を…、ご迷惑をお掛けしました」
仁美はなのは達に頭を下げる。
その手にはあの鏡があった。
先程の戦闘でキャッチしたらしい。
『ではユーノさん、なのはさん、ヴィータさん。またお会いしましょうコン』
九尾はユーノ達にそう言う。
「じゃあ、僕達はこれで」
「実家に帰ったら見滝原によってみるから、その時はよろしくね」
「それじゃあ、気をつけてな」
なのは達は早口にそう言うと駆け出した。
そして、全てが光に包まれた。
ちゅどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん
凄まじい衝撃の中、さやかは思った。
「爆発ネタに始まって爆発ネタに終わるのか…」
と。
ーー完。

あとがき。
いや~なのはさんとまど☆マギキャラを絡ませてみたかったんだが…
どうしてこうなった?
個人的にはもっと九尾を暴走させたかった。
よし、本編では今以上に暴走させようと誓う今日この頃。
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