その頃マミ達は遥か彼方に行ってしまったまどか達の方を見ていた。
「見える?」
ほむらが持っていた双眼鏡を魔法で強化したもので地平線の彼方を見る杏子にマミは聞いた。
「いや、全然。ていうかどんだけ広いんだよこの結界…」
ほむらは仁美の膝枕で寝ており、さやかは一人空を見て黄昏ていた。
と、そんな時。
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン。
という物凄い爆音と地響きと魔力波が地平線の彼方で起こった。
「なに!?」
ガバッと起き上がったほむらは杏子に問い掛ける。
「なんか、凄い爆発が起こったみたいだけど…」
「まどか…」
「鹿目さん…」
不安そうに地平線を見つめるほむらとマミ。
「あの~、一応リョウさんとユウさんもいるんですけど…」
そんな二人に仁美はおずおずと言ってみる。
その言葉にうんうんとうなずく杏子。
「まああの二人ならどっこい生きてる気がするしね…」
さやかは苦笑した。
と、
『コンもいるコンよ~』
遠くの方でそんな言葉が聞こえた。
「「ん?」」
「「あら?」」
「あ?」
なんだと思って空を見上げた一同の目に地平線の彼方から何かがそれがなにかなんとかわかる距離までの地点に落ちた。
一体どんなだけ吹っ飛ばされたのだろうか?
どうやらまどかと融合したユウと装甲姿のリョウとジェットコンスターの様だ。
「なんだあれ!あんなのありか!?」
「いや~参った。参ったと言わずしてなに言えといんじゃあああああああああああああああああ!!」
しかも無事。
よくもまああれだけの距離を吹っ飛ばされて叫ぶだけの元気があるもんである。
つくづく彼らのポンテンシャルの高さに驚くほむら達。
と、彼らが飛んできた地平線の彼方から何か光るものが走ってきた。
再度エネルギーを溜めているギーゼラ達だった。
「ふはははははははははは!どうだ見たか!!鹿目まどかとその他ども!!これが俺達の力、魔導砲だ!!俺とエルザの魔力をバイカー・ドーラの中で増幅してセバスティンズで発射する合体技だ!!」
「ご丁寧な説明どうもありがとうと言うしかないじゃないか!!」
「どうすんだよ、あんな攻撃…」
「いや、あれだけの大技だ。そう何発も撃てるものじゃないと相場が決まっている!!」
根拠のない意見を言うリョウにこいつはと思うユウだったが、
『でもその予想当たっているかもしれないコンよ?チャージがさっきよりだいぶ遅いコン。ただの射程の問題の可能性もあるコンけど』
「向こうが合体技でくるならこっちも合体技で戦おうじゃないかマイブラザー!という訳でレッツライド!!」
いつの間にかジェットコンスターに乗っているリョウはそう言って自分の後ろを指差す。
「どうするんだよ?」
言われた通り乗るユウ。
「いいか、相手が合体技ならこっちも合体技だ。ってさっき言ったじゃないか!!」
「だからどうするんだよ!具体的に説明しろ!!」
「簡単だ!」
リョウはそう言うとギーゼラに向かって発進した。
「俺が奴に最大速度で奴にぶつかる!お前とまどっちはそれを最大の魔力矢で粉砕だ!!」
「はあ!?」
『えええ!!』
作戦も何もあったものでない力技、というか意味不明の作戦に思わず声が出るまどかとユウの二人。
「いくぜえええええええええええええええ!!ジェットコンスターキャストオフ!!」
『CAST OFF』
リョウの言葉にジェットコンスターの装甲が弾け、更に速そうなバイクになる。
「『やめて~!!』」
まどかとユウは懇願の声で叫ぶ。
「いいか!お前ら!俺はお前らが奴を倒すのを信じる!だから俺を信じろ!!」
「いや、無理」
「九尾の作ったマシンと」
『コーン!それを操作するリョウを信じるコンよ。だからコン達は合体した二人の力を信じるコン!!』
「いくぜええええええええええええええ!!」
「って、こっちの意見全面無視かよ!!」
アクセル全開でギーゼラに向かうリョウに涙流しながら叫ぶユウ。
「面白い!この俺と真正面からぶつかろうというのか!!」
「『勝負だ!ギーゼラ!!』」
「あああああ…もう駄目だ!!」
『ユウ君…やろう』
「え?」
まどかの言葉に驚くユウ。
『リョウ君と九尾はわたし達に全てを託して全力でぶつかるんだよ?ならわたし達はその期待に応えるしかないと思うんだ…』
「まどか…」
『それに…もうそれしか道ないしね』
「ですよね~」
まどかの反論の仕様のない言葉にユウはそう言って覚悟を決めた。
かなり無理矢理の覚悟だったが。
「いくぞ!クリアマインド!!」
「遊星かお前は!!」
相方にツッコムとユウはまどかの弓を構える。
するとジェットコンスターをピンク色の光が包む。
「なんか卑猥な表現に聞こえるのは俺だけかい!?」
『言わないでよ!!』
『仕方ないコン。まどっちの魔力光はピンクコンから…桜色じゃあなのはさんになっちゃうし』
「もうそれでよくない?なんか無敵っぽいし」
見よ、決死の攻撃をしようとしているのにこのいつも通り感。
これが彼らの強さの証…なわけないか。
『リョウ!タイミングをミスったら一巻の終わりコンよ!』
「大丈夫だ!何故ならそのセリフは勝利フラグだからだ!!受けてみろ!ギーゼラ!!」
『コンの作ったこのジェットコンスター』
「その全速力で操作する俺!!」
『そしてまどっちの力を放つユウ、正に四身一体攻撃コン!!』
「お前らの四身一体が勝つか、俺達の四身一体が勝つか、全力全開の大勝負だ!!」
「いいだろ!勝負だ!!」
リョウの言葉に答えるギーゼラ。
その後ろでエルザマリアは一体この会話は何秒で行われているのかとバトル系のアニメや漫画や小説を見た人なら何人もが思う事を考えていた。
もっとも、もっと早くから思うべき事の様な気がするのだが。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「どりゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
『行くコンやるコンやったるコン!!』
そして二台のハイスピードマシンは激突した。
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン。
大爆発が凄まじい閃光を放った。
ほむら達がその場所に駆けつけると、双方が背中合わせに止まっていた。
「ばか…な……!!」
ギーゼラがそう言うとバランスを崩し、後ろに乗っていたエルザマリアが崩れ落ちる。
「や」
歓声を上げ様としたさやかだが、その時、
「「『『や~ら~れ~た~』』」」
そう言って変身、融合が解除されて地面に倒れるまどか、ユウ、リョウ、九尾。
「「「「逆だろ!!」」」」
ほむら以外思わずそうツッコム。
「まさかすれ違い様の決着王道パターンが敵と主人公側で逆に行われたとは…」
腕組みしながらそう言うさやか。
「ぐ…ぐああああああああああ!!」
ズドオオオオオオオオオオン。
その時、ギーゼラが悲鳴をあげて爆発した。
「え?こっちも!?」
「相打ち!?」
ほむらとマミが驚きの声をあげると、まどか達が立ち上がった。
「勝ちました」
「死ぬかと思った…」
「もう二度とやらねえぞ…これ…」
『コンドルウェイ』
「みなさん!」
「心配したかい?嬉しいね☆」
仁美の言葉にサムズアップで応えるリョウ。
「ともかく全員無事だったわね」
「そうね。まだ終わってわいないけど」
マミの言葉にほむらはホムスピナーから銃を取り出しながらそう言う。
「え?」
「まだ結界が解けていないわ。特に変化も見られない。この結界はあの二人が張ったものだからどちらか片方が倒れたらなにかしらの影響を受けるはずよ。つまり…」
「まだ生きているって事ね」
マミはほむらの言いたい事を紡ぐとマスケット銃を取り出す。
「待って!」
気絶しているらしいギーゼラとエルザマリアに向かって歩き出す二人をまどかは慌てて止めた。
「だって気を失っているみたいだし…」
「鹿目まどか…あなたは優しすぎる。その優しさが大きな不幸を呼ぶ事だってあるのよ」
厳しい目でそう言うほむら。
『同感だな。だがこやつらをやらせる訳にはいかんな』
突如出現した大柄な黒いマントに黒いフード、黒い覆面で全身をくまなく隠した人物がほむらに殴り掛かった。
「!?」
咄嗟に防御を展開した盾で受け止めるほむらだが、防御ごと飛ばされる。
「ほむらちゃん!?」
「貰った!」
何時の間にか黒い人物の頭上に移動していた杏子がその人物に向けて槍を伸ばすが、
「失礼」
眼鏡を掛けた少女に蹴り飛ばされる。
「誰!?」
誰何の声をあげたマミは突然悪寒がしてその場を跳び退くと、ピエロの様な顔をした恵方巻きの様な怪物の歯が空を切る。
「ちっ、もう少しで頭を食い千切ってやったのにさ」
そう言うのは、
「お菓子の魔女シャルロッテ?」
腕に傷付き、意識のないゲルトルートを抱えていたあの時の魔女だった。
だがあの時のどこか人を馬鹿にした態度はなく、ただ純粋な敵意を全身から放っていた。
「くっ!」
新たな敵の出現に臨戦態勢を取る魔法少女+α達。
良く見るとエリーの姿もある。
『まあ待て。今は戦う気はこちらにはない』
「え?」
『我は暗黒の魔女ズライカ。今回は勝手な行動をした馬鹿どもを連れ戻しにきただけだ』
「わたしは委員長の魔女パトリシア。以後お見知りおきを」
パトリシアは眼鏡をくいっと直す仕草をしながら自己紹介をする。
「「「委員長…」」」
さやか、ユウ、リョウはセーラー服に眼鏡といった格好のパトリシアをじっと見る。
「なにか?」
「「「いや、似合ってます」」」
「どうも」
『ではさらばだ。見滝原の魔法少女よ』
ズライカはそう言うと彼女の足元から黒い霧の様なものが出現して魔女達の姿が包まれる。
「おい、ロールパン頭」
「え?あたし?」
闇の中に消える中、シャルロッテはマミに向かって殺意のこもった瞳でそう言う。
「お前は殺す」
そう言うとズライカが生み出した闇の中に消えた。
闇が消えるとそこに魔女の姿はどこにもなかった。
それと同時に結界も消滅してゆく。
「ろ…ロールパン頭ってなによ」
マミは怒りで震えながら独りごちた。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

イノヨコウ

Author:イノヨコウ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
プロフィール

イノヨコウ

Author:イノヨコウ
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
カテゴリ
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR