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長編九話

最近気づいた。
フィリップの本名の来人は右という意味のライトだ。
左翔太郎、来人(フィリップ)なるほど。
「「俺(僕)達は、二人で一人bの仮面ライダーだ!!」」
かっこいいよね。
Wで思い出した。
この前、電王の映画観たのだがその時夏のWの映画の告知していたがそこに、ナスカ(青)とウェザーの姿が!
さらに仮面ライダースカルの姿も!!
死んだはずの男達が変身するライダーとドーパントが何故!?
今から映画が楽しみです。

では続きからどうぞ。

魔法少女リリカルなのは×舞‐乙HIME

 ~THE HARMONIUM SONG~

第九話 ニナVSティアナ

「う…う~ん…?」
目を覚ましたティアナの視界に入ってきたのは、見覚えのあるようなないような天井だった。
「ここは?」
「医務室」
「ーー!?」
聞こえてきた声に驚いてそちらを向くと、そこには文庫本サイズの本に目を通すニナの姿があった。
そこでティアナは思い出した。
なのはとの模擬戦も、その結果も。
(失望…させちゃったのかな…最初から期待されてなかったかもそれないけど…)
横になっていたベッドから起き上がるティアナに、
「なのはさんの魔力制御は優秀だから、大した後遺症も残らないだろうって」
とニナが言った。
その間も本に目を向けたままで。
「なんで貴方がここに?」
「シャマル先生、用事があるから貴女を見ててくれって」
やはり本に目を通したまま答えるニナ。
確かに読んでいるらしく、時折ページを捲る。
そんなニナの態度にカチンとくるものがあったが、ティアナは無視して立ち上がった。
と、彼女の眼に時計が映った。
時刻は…。
「9時!?」
慌てて外を見ると真っ暗だった。
「ええーー!!」
模擬戦を行った時刻は正午、つまり九時間近く眠っていた(気絶していたとも言う)事になる。
「死んだ様に眠ってたわ。けっこうぐっすり眠っていたから起こさない様にとシャマル先生に言われたわ」
「………」
呆然と外を眺めるティアナにニナがパタンと本を閉じてそう言った。
「夜遅くまで起きているからよ」
立ち上がり医務室から退出しようとするニナの言葉に、ティアナは、
「覗いていたの?あたし達の特訓」
と呟いた。
窓の方を見ているティアナは外が暗い為鏡の様に部屋の様子が映る窓に映ったニナに向かってそう言った。
「別に…ただ外を歩いていたらたまたま見えただけよ」
「そう…」
「ただ…」
ニナも窓に映るティアナの顔に向かって、
「あれが特訓と言えるかどうかは疑問だけどね」
と言った。
この言葉が、再びティアナをカチンとさせた。
「なんですって?」
「言葉通りの意味よ。あの自主トレに文句をつける気はないけど、その結果があの自爆用の特攻要員みたいなのじゃあねえ」
そう言うと。
いや、そう言いながら手を挙げるニナ。
ーーバシ。
その手がティアナの拳を受け止めた。
「アンタに何がわかるのよ!」
「少なくとも、わたしが貴女の立場だったらあんな馬鹿はしないわね」
「ーーっ!」
ニナの言葉にティアナはもう片方の腕を振り上げ…、
「ただいま~って…今なにかしてなかった?」
シャマルが戻ってきた。
それと同時に二人はパッと離れていた。
「別になんでもありません。では、わたしはこれで」
そう言うとニナは医務室から出て行った。
「………」
ティアナは自分が寝ていたベッドに不機嫌な様子で腰掛けた。
明らかに何かあったのはわかるのだが、シャマルは敢えて聞かなかず、ティアナにもう部屋に戻っても大丈夫と伝えた。

廊下を歩くニナ。
今の彼女が不機嫌なのは誰の目にも明らかだった。
「…あれ、ニナ?」
外にいたなのはは隊舎から出てきた不機嫌なニナを見て首を傾げた。
彼女が不機嫌になる理由が思いつかなかったからだ。
ニナはある程度外を歩くと、一本の木の前で止まった。
「なんなのよ!あの子わ!!」
ばごん!
という音と共にニナのキックを受けた彼女と同じ位の太さの木が揺らいだ。
「………………ふん」
気が済んだのか、ニナは隊舎に戻って行った。
「………なんか…凄いもの見ちゃった気がする。木だけに」
自分で言ってもの凄く寒い気分になるなのは。
この場に自分以外の人間がいないのが不幸中の幸いか。
だが、自分以外に聞いていたものがいないかと言うと…、
『マスター、今のはかなり夏向けですね』
そうでもなかったりする。
「………レイジングハート~…」
恨めし気にに言うなのはにレイジングハートは、
『まあ、くだらないギャグでも言わないとやっていけませんけどね』
と言った。
「……まあ、ね」
どうやら今のは彼女(デバイスに性別があればの話だが)なりの気遣いらしい。
「ありがとうねレイジングハート」
『いえ』
「だけど今度からもう少しまともに慰めて欲しいかな…」
『無理ですね。その時のマスターの反応程面白いものはありませんので』
「……………」
この子、何時からこんな性格になったんだけ?
そんな疑問がなのはの脳裏を過った。
それから暫く、夜風に当たっていると、
「なのはちゃん」
舞衣が声を掛けてきた。
「あ、舞衣さん」
「どうしたの?」
「いえ…ちょっとレイジングハートと話を」
「そう。それより聞いた?ティアナちゃん、目覚めたって」
「そうですか…」
「スバルちゃんと二人で謝りに来てたって、フェイトちゃんが言ってたよ」
そう言うと舞衣は空を見上げた。
「もう十年か…なのはちゃんと出会って、魔法と出会って」
「ええ、そうですね」
『早いものですね』
舞衣の言葉に肯くなのはとレイジングハート。
暫くなのはと舞衣は空を眺めていたが、
「ねえ、なのはちゃん…やっぱりあの時の話、した方がいいと思うな」
「………」
「言葉じゃ伝わらない事も、わかり合えない事ある。でも、言葉で伝わる事、わかり合える事もあるから」
「わかりました。折を見た、話します。わたしの教導の意味をあの子達に」
なのはの言葉に舞衣は、
「あいた!」
なのはにデコピンをした。
「折を見てじゃ駄目。今すぐに」
「今すぐにですか!?こ…心の準備とか…」
「あのねぇ…あんまり時間を掛けると、ティアナちゃん、六課やめちゃうかもしれないよ」
「ーー!!」
「”わかり合えないまま終わるのなんて嫌だ”て言ったどこかの誰かさんとしては、そんな結末嫌でしょう?」
「…………舞衣さんには敵いませんね。本当に」
『年の功という奴ですね』
「レイジングハート、後で久しぶりに模擬戦やろうか?」
手をポキポキと鳴らす舞衣。
『是非もない』
その舞衣に対して挑発するレイジングハート。
「ふえええええ!なんかわたし、何もしてないのに死亡フラグ立っちゃった!!?」
哀れなのはは二人(?)の喧嘩に巻き込まれる。
そんなこんなで隊舎に戻ると、
ビー、ビー、ビー。
「「アラート!?」」
が鳴り響いた。
『って、なにマスターと不人気のセリフを利用しているんですか、この駄作者』
「レイジングハート…マジで喧嘩売っているでしょ?」
「落ち着いてください!舞衣さん事好きだって言う人いますよ!!…………………たぶん」
「はいいいいいいいいいいいい!!!?たあああああぶうううううんんんんんん!!!!!?」
なのはは、懐かしいなぁこのやり取りと思いながらオペレーション室に走った。

ーーオペレーション室ーー

「八神部隊長!フェイト隊長!」
「お、来たな。って…なんで舞衣さんがおるん」
「あ…昔の事話してたらつい来ちゃった…」
てへ、と舌を出す舞衣に対しはやては、
「………………舞衣さん…25で「てへ」はきついで…」
「ぅぅぅぅぅ…」
「そんな事より!!モニター見てください!!」
このままだと本題に入らないのではと危惧したグリフィスが声を張り上げた。
モニターには飛行タイプのガジェットⅡ型数機がミットチルダ沖合を飛行する姿が映っていた。
「……ガジェット?でもなんだってあんな所に?海にレリックでも沈んでいるのかしら?」
映像を見た舞衣は疑問の声をあげる。
「いえ、レリックの反応はありません」
ヘリのパイロットになってみたいと夢見る女アルトクラエッタが答える。
「わざわざご説明どうも」
いえいえ。
ついでに言うと幼少時、男所帯で育った為自分も男と思い込みそのせいで恥ずかしいエピソードが…
「わー!わー!わー!」
「さて、聞いての通り海中にはレリックの反応はがない。また近くに攻撃目標となる施設も船もない。フェイト隊長、執務官としての意見を聞きたいんやけど」
騒ぐアルトを無視して話を進めるはやて。
まあ、騒がしたのはわたしだが。
「ガジェットの操り手がスカリエッティならこちらの戦力調査が目的の可能性もある」
「高町隊長は?なにか意見ない?」
「わたしもフェイト隊長と同意見です」
「舞衣さんも、なにかない?」
「…なんでコックに聞くのよ」
「ええからええから」
「……そうね。あの程度なら隊長二人、念の為もう一人つけて撃墜するのでいいんじゃない?今のままで」
今のままというのは魔力リミッターをつけたままという意味。
「わたしも同意見。敵が戦力調査目的なら必要以上にこちらの手の内をさらすのはどうかと」
舞衣とフェイトの意見にはやては頷くと、
「ほな、そうしようか。リミッター外せばあんなん一瞬やけど、フェイトちゃんの意見もあるし、何よりそうひょいひょいリミッター外す訳にもいかへんからな」
と言った。
「ただ、問題は…”海上”という事ですね」
グリフィスが心配そうに口を開いた。
「そうやね。この前の貨物船の時は貨物船自体に”装置”がついとったから大丈夫やったけど…今回は…」
グリフィスの言葉にはやての表情が曇る。
「まあ、戦闘が行われるのは空だし、クラナガン付近にはあまり大きなのはいないだろうから…」
「そうやね。それにこのままアレを放っておくのも不味しな。安全性からも、六課の立場から見ても」
なのはの言葉にはやては頷くと、出動の意を表した。

ヘリポートに着いて一同。
「今回はわたしとフェイト隊長とヴィータ副隊長が出るから、皆は待機ね」
「「「「「「「はい」」」」」」」
「………はい」
一拍遅れて返事をするティアナになのはは、
「それと、ティアナは待機から外しとくね」
と言った。
「ーー!!」
「ほら、ティアナは昼の模擬戦の…」
「言う事を聞けない奴は、いらないって事ですか?」
「ーーえ?」
説明しようとするなのはにティアナは食ってかかった。
「ーーお前!」
そんなティアナに対して何か言おうとしたヴィータをなのはは手で制した。
「実戦では上官の言う事を聞かなければ自分だけでなく味方まで危険にさらすのはわかります。でも、個人の訓練とか、そう言うのも言う通りにしなくちゃいけないんですか!!?」
「ティアナ…それはね」
何とかなだめようとするなのはだが、エキサイトしたティアナには届かない。
「わたしにはスバルみたいなレアスキルもエリオみたいな魔力資質もキャロみたいな召喚魔法もない!!あの四人とも違う凡人です!!そんなわたしが強くなるには無茶くらい…」
言葉は、最後まで続かなかった。
ーーバキィ。
突然シグナムがティアナの胸倉を掴み、そのまま殴ったのだ。
「ティアナ!」
「ティア!!」
思わず叫ぶなのは。
スバルも叫びながら倒れたティアナに駆け寄る。
「一々相手をするからつけ上がるのだ。ヴァイス!出発できるか!?」
シグナムは前半はなのはに後半はヘリ操縦士のヴァイスに言った。
「ーー後は隊長達が乗ってくれるだけですね」
「そうか」
シグナムはヴァイスも言葉を聞くとヴィータを見た。
その視線の意味を素早くくみ取ったヴィータはなのはの背中を押して無理矢理ヘリに乗せようとする。
「ティアナ!帰ったら、ちゃんと話し合おうね!」
「相手にすんな!さっさと行くぞ!」
ヘリに乗る間際まで、なのははティアナに声を掛けるが、ティアナは殴られた頬を押さえたまま反応を示さなかった。
バラバラバラバラバラバラ。
ヘリが飛び立つと、ティアナはゆっくりと立ち上がる。
「ティア…」
スバルが手を伸ばすがティアナはその手を払いのけ、走り去ってしまった。
「あ……」
スバルは暫く呆然と立っていた。
「何をしている。さっさと戻れ」
そんなスバルにシグナムはそう言い、自分は持ち場に戻ろうとした。
「ーー待ってください!シグナム副隊長!!」
「なんだ?」
が、スバルの言葉に足を止めた。
「確かに…今のはティアが悪いと思いますし、命令違反がいけない事だってのもわかります。でも…その…」
どうやら自分でも何が言いたいのかよくわかっていない様だ。
「……自分なりに努力して強くなる事はいけない事でしょうか?」
「………………」
スバルの言葉にシグナムは無言だったが…。
「わたしが答えます」
と答えたのは通信主任のシャーリーだった。
「シャーリー…お前、オペレーターはいいのか?」
「わたし一人いなくても大丈夫ですよ。それよりみなさんの方が心配です。みんな不器用っていうか、見ていられないていうか…」
シグナムの問いに答えると、シャーリーはスバル達の方を向き、
「みんなに教えなきゃと思ってね、なのはさんの教導の事を」
「「「「「「「……………?」」」」」」」
シャーリーの言葉に思い思いの反応をする一同だが…。
「それって、ティアナに一番聞かせなくてはいけない話なんじゃないですか?」
ニナのぽつりと呟いた言葉にシャーリーは頷くと、
「だからティアナの連れて来て欲しいんだけど…」
と答えた。
「わかりました」
シャーリーの言葉にスバルは頷き、アリカと共に探しに行った。

「全く、どこに行ったのかしら」
あの後、スバルとアリカだけでは不安なので皆でティアナを探す事になった。
ニナも一応探すのだが、彼女には探す気がなかった。
それはつい先程の医務室での出来事が原因だった。
「……………」
ニナは足を止めた。
(なんで見つかるのよ…)
何時も彼女が一人特訓していた場所でティアナがうずくまっていた。
「……………」
正直、ティアナとは関わりたくないが探してくれと頼まれ、かつ見つけた以上このまま無視する訳にはいかなかった。
「なによ?」
声を掛けようとしたら、先を越された。
「シャーリーさんが呼んでいるわ。大事な話がしたいって」
「あっそ…」
ティアナはそう言うだけで、そのまま動かなかった。
ニナは面倒に思い、念話でスバルを呼び出す事にした。
少なくとも、自分よりは彼女を動かすのに的しているだろうと判断した為だった。
「あたしは…間違ってない」
と、まるでそれを遮るかの様にティアナは呟いた。
ただの独り言だろうが、それでもニナの行動を中断させたのは事実だった。
「強くなるのに、少しくらいの無茶しなくちゃいけないんだ」
「………別に貴女がどうなろうと知った事じゃないけど、貴女のお兄さんが目指していたものって、そんなのなの?」
「ーー!!」
ニナのしれっと言った言葉にティアナは、キッと彼女を睨みつけた。
「アンタに何がわかるのよ!なんでも出来る天才のアンタに!!」
「別にわたしは自分が天才だなんて思った事ないし、そう思われるのも迷惑」
「ーーああそう!じゃあ親の七光りで局に入隊したんだ」
ティアナはかつて訓練校時代に会って間もないスバルの失敗に巻き込まれた際に同じ様な事を言った事がある。
だが、あの時と今とは決定的な違いが三つある。
一つ、あの時は言われた方に多少の非があった事。
二つ、あの時はティアナは相手に注意の意を込めて、今回はただ苛立ちからきたただの悪態。
三つ、最大の違いは相手がスバルではなくニナだった事だ。
「何ですって?」
ニナのまとう空気が変わる。
先程のティアナの悪態はニナにとって決して許容出来るものではなかった。
だが、ティアナは止まらない。
一度言葉が出たら、それは次々と溢れ出てくる。
「だってそうでしょ!?アンタの父親は地上本部のトップの側近!あたしみたいな失敗しても、いざとなれば父親に縋るって手があるんだものね!!」
普段のティアナならこんな事は言わない。
だが、今彼女は色々と追い詰められており、尚且つ相手がニナとあって普段言わない様な事が口から出てしまう。
天涯孤独の彼女は元々家族を持つ者に対して多少羨ましいと思う感情があった。
なのはしかり、スバルしかり。
だが、ニナはその中で特別妬ましかった。
セルゲイと話す彼女が、かつての自分ーー兄に優しくされる自分に重なって見えたから。
「何がお父様よ、はっ!ひょっとして、アンタを使って六課の情報でも手に入れて様としてんじゃない?そういう卑怯な事しそうな顔してた…」
ーーゴッ。
言葉の途中でティアナはニナに殴り飛ばされた。
「ーーっ!」
「黙れ…黙れ!!わたしはともかく、お父様の侮辱は許さない!!」
「……なにすんよ!!」
怒ったニナにティアナが跳びかかった。
「ーー!!」
「ーー!!」
互いを掴んだまま倒れる二人。
あわや大喧嘩かと思った所で二人の動きが止まった。
いきなり自分達の木が軽く爆発して倒れれば、動きも止まろうものである。
どさっ!
爆発した部分は完全に灰となっている、二人は掴みあったままそちらを見つめた。
「あちゃ~吹っ飛んじゃった。軽く火花を起こさせる程度のつもりだったのに」
と、なんとも軽いノリの言葉が二人の後ろからした。
二人がそちらを見てみると、ぽりぽりと頭をかく舞衣の姿があった。
手にはリング型デバイス、カグツチが装着されている事と、先程の発言から木が爆発したのは彼女がやったのだろう。
「まあいいか。喧嘩を止める事には成功したし」
そう言うと、二人にスタスタと近づき、
「あのさぁ。いくらなんでも掴みあいはないんじゃない?仮にも市民の平和を守る管理局員なんでよ、二人は」
と、二人のそばでしゃがみ込むとそう言った。
「喧嘩するならこんなとこじゃなくてもっといいとこがあるわよ。ついてきて」
「止めるんじゃないんですか?」
ポツリと呟くティアナ。
ニナも同じ思いだった。
「ん~?別に~。あのまま決着つけるより魔導師らしく、そしてなのはちゃんの教え子らしいやり方で決着つけて欲しいなっと思っただけ」
「(あ~はやてちゃん?ちょっと訓練室使うわ)」
「(はあ!?舞衣さん!?何をいきなり、というか何故今!!?)」
「(じゃあ、よろしくね)」
舞衣は一方的に言って一方的に念話を切った。
「じゃあ、行きましょうか」
「「…………………」」
思う所のある二人だったが、決着をつけさせてもらえると言うので大人しくついていく事にした。

「一体何を考えているんや…」
オペレーション室の指令席ではやては呟いた。
「ーー(場所名)ーーをとうとうやらんようになった。なら最初からやらなければええのに」
そっちかい。
「まあ、舞衣さんは変な事はせんやろ。ま、念の為覗いてみるか」
はやては訓練室の映像回線を開いた。
「あの…部隊長?」
はやての行動に事情を知らないグリフィスはいぶかしんだが、はやては気にせずにモニターを見た。
「なんやてぇ!!?」
そして叫んだ。

ーー訓練室ーー

「あ、復活した」
仮想シュミレーターを起動していた舞衣はそう呟いた。
というかほっとけ。
「場所の設定はビル街。勝敗は相手を撃墜した方の勝ちでいいわね」
「ええ」
「構いません」
「じゃあ、好きな位置に着いて。あたしが合図をしたら開始ね」
舞衣の言葉にティアナとニナは互いを一瞬睨んで思い思いの場所に歩いて行った。
初期位置が決定したらしく、二人はある場所から動かなくなった。
「そろそろいいかしら…それにしても二人共いいとこを選んだわね」
ティアナはクロスレンジに持ち込ませ難い広く空いた場所の中心に、ニナはティアナがどこから撃ってきてもいいように障害物の多い地点にそれぞれの初期位置とした。
「互いの得意をよく考えた上での選択ね。ま、初期位置なんてすぐ移動するんだからあんまし関係ないけど、待ち伏せ目的なら良い場所ね」
だが、あの二人は待ち伏せなどしないだろうと舞衣は確信していた。
「さて、そろそろ合図を…」
「待て、舞衣」
「シグナムさん?」
声に振り返ると、そこにはシグナムがいた。
後ろにはフォワードとシャマルとザフィーラとシャーリーの姿も見える、
「何をしている?」
一同を代表してシグナムが呆れた口調で舞衣に問い掛けた。
「いや~、あの二人が取っ組み合いで喧嘩してたのよ」
舞衣の言葉に驚くフォワード組。
「それで、喧嘩する位なら模擬戦で決着をつけさせると…」
「そういう事。止めないんですか?」
「魔力制限の掛けられた身でお前とやり合えと?それに主はやては最初こそ驚いた様だが、お前なら何か考えがあっての事だろうから不問にするとの事だ」
そう言うとシグナムは舞衣の隣りに立った。
「それにニナはどうも周りと打ち解け様としていない。だがティアナには何か感じるものがあるのか少し周りと対応が違う気がする」
シグナムの言葉に思い当たる節があるのか頷くエルス。
舞衣も頷くと、
「言葉にしなくちゃ、伝わらない事がある。でも、言葉じゃ伝わらない事も。だから人はぶつかり合う。でも、時にはそのぶつかり合いの中でわかり合う事もある。なのはちゃんやフェイトちゃんの様に」
と言った。
「なるほど。だからか」
「だからです。あの二人はきっとわかり合えますよ」
そう言うと舞衣はスタートの合図を出した。

合図共に、ティアナはすぐさま動いた。
魔力のロープを撃ち出すアンカーショットでビルの壁を登り、屋上に到達するとニナを探した。
まず敵を発見しない事にはなにも出来ないし、先に見つければその分自分が有利となる。
「ーーいた!」
建物の合間を走る姿を見つけた。
すぐにビルから降りると先回りを開始した。

「ーー!!」
いきなり飛んできた魔力弾を避けるニナ。
ーーだが。
(ーー誘導弾!)
そう判断すると、釵で切り落とした。
(ウソぉ!!?)
物陰から見ていたティアナは目を見張った。
撃墜されるとは予想していたが、まさか手に持つ釵で直接叩き落とすとは思っていなかったのだ。
「だったら…」
カートリッジをロード。
クロスミラージュから薬莢が排出される。
カートリッジ内の魔力により、ティアナの魔力が爆発的にアップする。
「クロス・ファイヤ・シュート」
空に向かって撃ち出された三発の魔力弾はティアナの意思に沿って動き、別々の方向から時間差でニナに襲い掛かる。
が、
「ブラッティ・スラッシュ!!」
ニナの釵が赤い光を帯び、ニナの何かを斬る動作に合わせて赤い光の刃となってティアナの弾丸を斬り裂いた。
「っく…」
次の手を打とうとしたティアナだったが、ニナが自分のいる方に向かって黄緑色の輪っか状の刃を飛ばしてきたので慌てて逃げた。
(なんで!?シュータはあたしとは全然違う所から向かわせたのに!)
実はそれが原因だった。
三つ来た魔力弾の方向から、ニナは魔力弾が来なかった方を怪しんだのだ。
しかし、魔力円刃とも言う魔法がティアナに向かって飛んだのは全くの偶然である。
ティアナにとっては運が悪く、ニナにとっては運が良いというところか。
さらにティアナにとって悪い事に、逃げる姿をニナに見られた事だった。
魔力円刃を受けた地面から砂煙が上がる。
「げほ、げほ!」
『危険です!』
咳き込んだティアナにクロスミラージュから警告が飛ぶ。
咄嗟に跳ぶティアナ。
彼女のいたすぐ目の前に、砂煙から出て来たニナが着地する。
ニナはすぐさまティアナに向かって斬り掛かる。
一方のティアナは発砲しながらニナから逃げる。
中距離戦闘ーーミドルレンジを主体とするティアナは近距離戦闘ーークロスレンジ主体のニナが接近戦を持ち込むのを断固として避けなければならない。
一方のニナも、ミドルレンジで戦う事は可能なのだが、ティアナ相手にミドルレンジ勝負で勝てると思ってはいなかった。
地面に一発撃って発生させた砂煙に紛れて逃げる事に成功したティアナ。
「はー、はー、はー。追いつかれるとこだった…」
ビルの中で息を整えるティアナ。
「さて…どう戦う?」
得意のクロスレンジで戦っても、魔力弾を切り落とされる、こちらの位置を特定されて向かって来られては何時かやられる。
なら、どうするか。
遠巻きから撃っては逃げる、撃っては逃げるを繰り返す。
「没。こんな勝ち方じゃ駄目だ」
こんな勝ち方じゃ、納得いかない。
相手が捕えるべき犯罪者ならともかく、ニナ相手にこんな勝ち方はしたくなかった。
何故かそう思った。
ニナがさばききれない程の数の魔力弾で圧倒する。
「没。こんな事できればとっくにやってる」
なのはにやろうとした様に一撃必殺の攻撃で倒す。
「これしかないわね」
まさか向こうも半日前に使って撃墜された手段を使うとは思うまい。
「やってやる!!」

ニナは開けた場所に立っていた。
最初に立っていた場所の様に障害物が多い所の方が本当は良いのだが、ティアナの攻撃が来てすぐに反撃がとれる様にこの場所に立っていた。
と、ティアナの姿を見つけた。
彼女は高いビルの上に立ってニナに向かってクロスミラージュを向けていた。
「………まさか、砲撃!!?」
一瞬ニナの頭に昼間の模擬戦が浮かんだ。
あの時はフェイクだった。
だが、果たして半日前に使った手段を使うだろうか?
それにニナはティアナの使える魔法を全て知っている訳ではない。
あの時ティアナがフェイクだと気付いたのはスバルとの特訓を見ていたからにすぎない。
(フェイクか…違うのか…)
しかしクロスミラージュの銃口に光が点る。
(フェイクじゃない!!)
そう判断すると、ニナは両手の釵の柄頭を同士をくっつけた。
すると赤い光が二つの釵を包んだかと思うと、光は大きくなりニナの身体の倍はあろうかという巨大な一本の剣になった。
「え…?」
その光景を見ていた舞衣達の誰かが、そう呟いた。
そうこうしている間に大剣はどんどん赤く染まっていく。
「ブラスト!!」
ニナがそう叫ぶとその言葉をトリガーヴォイスとして、大剣から魔力砲が放たれた。
ズドオオオオオオオオオン。
凄まじい魔力の奔流がティアナの身体を飲み込み…その身体を掻き消した。
「ーーしまった!?フェイク!!」
そう叫ぶニナは大剣を捨て、その場を離れようとした。
地面に落ちた大剣はあっさり砕け散った。
(まずい!アレを使うと数秒間はエレメント(ジェムデバイスが生成する武器、ニナの場合は釵)が生成できない!!)
走るニナに向かってティアナの魔力弾が飛来した。
「っ!」
避けようとしたニナだが…、
「え!?」
突然魔力弾は軌道を変え、空に向かって飛んで行った。
「………?」
その事に呆然とするニナの背後に本物のティアナが現れた。
手にはダガーモードになったクロスミラージュを構えて。
(まさか半日前に失敗した手をまた使うなんて思ってもいないでしょ!)
事実、ニナはまだ気づいている様子はない。
「これで!終わり!!」
ニナに向かって魔力刃を振るティアナ。
避けられるはずがないーーはずだった。
ふっと、ニナがティアナの視界から消える。
「ーーえ?」
実際はその場でしゃがんだだけ。
そしてニナは両手首を合わせ、指を前に曲げてティアナに向かって勢いよく突き出した。
「ーー!?しまった!!」
叫んだのはティアナ、ではなくニナだった。
彼女の視界には技をまともに受け、声は愚か呼吸さえも出来ずに吹っ飛ぶティアナの姿だった。
ーードッ。
「ーーな!?」
その時、ニナの後頭部に衝撃がはしった。
ティアナは吹っ飛ばされながらも先程囮として使った魔力弾をニナの後頭部にぶつけたのだ。
「っぐ!」
普通であれば昏倒してもおかしくない一撃に、ニナは耐えた。
そしてよろよろっとした足取りで、
「げほ!げほごほがはっ!!」
咳と一緒に血を吐きながら倒れているティアナに近づいて行った。
ーードサ。
そして倒れた。
どうやら根性で立っていたらしい。
「………凡人ですって…よく言うわよ。咄嗟に後ろに跳ぼうとして技の威力を殺してさらに吹っ飛ばされながらも魔力弾の操作して敵の急所に当てる人間のどこが凡人よ……」
ダメージが大きいニナは、ティアナにギリギリ聞こえる大きさの声でそう言った。
「完全に無意識よ。一々考えて出来る訳ないでしょう。むしろアンタこそ何よ?さっきの動き、後ろに目でもあるの?」
ニナと同じ程の大きさで喋るティアナ。
「あー、あれこそ無意識よ。何が起こったのかも、何をしたかも気付いたのはあなたが吹っ飛ぶ姿を見てから」
「今の…魔法じゃないわね。完全な肉体技よね?少なくともあんな技、使える魔導師はいないし、使う必要もない」
「………教える義理は…」
「あるわよ。こっちは死を覚悟したんだから」
「……わかったわよ」
ニナはため息と共にそう答えた。
「わたしは捨て子らしくてね、あるテロ組織に拾われたのよ」
ニナの語った内容はティアナにとってショッキングな内容だった。
テロ組織はニナに様々な破壊工作を教えようとした。
何時ぞやのピッキングも先程の技もその時に教え込まれたもの。
「正直、何故自分がこんな目にとこの世を呪っていたわ。連中はわたしに求めたのは役に立つ工作員だったから、愛情なんて与えられなかったし」
「…………」
「九年くらい前にお父様が指揮するテロ制圧部隊に組織が壊滅したわ。その時、お父様がわたしを保護、養子にしてくださっったのよ」
「じゃあ、親子って言っても血の繋がりはないんで…」
ティアナは以前ニナがセルゲイを見る目に感じた違和感の正体に気付いた。
彼女は彼の事が…。
「好きなんだ」
「っぶ!…な!な!?」
ポツリと呟いた言葉にニナは慌てた。
ほんの数分前まで彼女にたいして激しい怒りを感じていた事も忘れてティアナは慌てるニナを可愛いと思った。
「………そうよ。悪い」
「開き直ったわね」
いつもの顔に戻るニナたが、顔はまだ赤かった。
「管理局にいるのも、お父様に少しでも近づきたいからいるのよ。悪い!」
「別に悪くはないけど…」
自分だって近い理由なのでどうこう言えないティアナ。
「って、ちょっと待て。それならコネかなんかで副官にでもなんでもしてもらえればいいじゃない。陸士隊なんかにいなくても」
「いくらなんでも娘だっていう理由だけで、地上本部のトップの側近の側近にいきなりなれる訳ないでしょうが」
「……なるほど」
ティアナは納得すると、一息吐いた。
「謝っとくわ、アンタの親を侮辱する事言って」
「別にいいわ。本心で言った訳じゃないでしょう」
そうのまま、二人は一時黙った。
「ふと思ったんだけど、この場合どっちが勝った事になるのかしら?」
ティアナの疑問にニナは、何言ってるのこの子はとういう顔をした。
「わたしでしょう」
「そうよね…って、ここは引き分けでしょうが!!」
ニナの言葉にガバッと起き上がるティアナ。
「げはごほぐへ!!」
そのまま、吐血する。
「ほら見なさい」
「どっちも撃墜されたんだから引き分けでしょうが……」
「先に倒れたのはあなたよ」
「なんだと!」
「なによ!」
「「……………………ふっ、どっちだっていいか」」
「そうね。どちらだっていいわよね~」
「「ーー!!?」」
急に聞こえて声に二人は視線を向けた。
声の主はシャマルだった。
しかもすげえ怒ってる。
「怒ってないですよ」
まるで小格闘家芸人の様に指を振ってそう言うシャマル。
いや、誰がどう見ても怒ってます。
「全く、舞衣ちゃんが責任とるって言うからわたしからは何も言いませんけど」
「すいません。でも、まさかこうなるとは思わなくて…」
嘆息するシャマルの後ろで手を合わせて謝る舞衣。
「治療お願いしますね」
「言われなくてもやりますよ。それがわたしのお仕事ですから」

次回予告
なのは「ガジェットは片付けたけど…あそこにスクリーパーが…」
フェイト「海の上だもんね。そりゃあいるよ」
ヴィータ「放っとけよ、そんなもん」
フェイト「でも、もしあのスクリーパーがどこかで誰かを襲ったら…」
ヴィータ「ああもう!わかったよ!!あたしがやる!!援護しろ!!」
なのは「うん!!」
ヴィータ「って、結構いるぞ…これ」
なのは「ヴィータちゃん、ファイト!」
ヴィータ「いっぱ~つ!!」
フェイト「あ。次回のタイトルは、ストライカーズです」
ヴィータ「って、これ予告だったのか!!?」
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