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「僕が奴を操っている本体を探す!みんなは援護をお願い!」
ユーノはなのは達に向かって指示する。
「了解!」
「任せろ!」
答える幼馴染達の言葉にユーノはつい笑みをこぼす。
「一般人である君に頼むのは悪いけど…君にも援護を頼みたい」
ユーノはさやかに頼む。
「当たり前じゃないですか!ああいう悪人をこの見滝原の魔法少女さやかちゃんは許しちゃおきませんよ!」
さやかは剣を構えながら答えた。
「これは心強いね。君達は僕のそばに!検索をかけながら防御くらいは出来るから!」
魔法少女?と思いながらもユーノは今度は仁美とリョウに声を掛ける。
仁美は素直にはいと言うが、リョウは、
「残念だが辞退させてもらおう」
と言った。
「え?」
「何故なら俺は愛の為に戦う戦士だからだ。この戦いを!愛の為に捧げる!」
リョウは腕をあげてそう叫んだ。
『誰に捧げるのだ?』
「え?」
まさかヘルディアルにツッコまれるとは思っていなかったリョウは一瞬固まった。
てっきりさやかか仁美がツッコムものと思っていたからだ。
もしツッコまれればお前の為とか言うつもりだったのだが…。
なのはやヴィータ、ギャグでユーノや九尾に言う気はあったが、流石にミイラに言う気はなかった。
「えーと…」
少し考えたリョウの出した結論は、
「杏子に捧げる!」
と叫んでしまった。
『「「まだ本編に出てない」」コン』
ライトメンバーに一斉にツッコまれたリョウは、
「ええい!お前のせいで余計なメタ発言をしてしまったじゃないか!」
ビシッとヘルディアルを指差してそう叫んだ。
『それはすまんな』
「謝るな!こっちが悪いみたいじゃないか!!」
『ならどうしろと…』
「来い!妖怪狐!!」
と叫んだ。
『コーン。踏まれてて動けないコンよ』
「ええい軟弱な事言うな!大体こうなったのもお前が石棺の蓋開けたのが原因だろうが!!」
『なに言っているコン!そんなの濡れ衣コンよ!!』
リョウの言葉に心外だと怒る九尾だが、生憎とユーノも同意見だった。
「では数の暴力の体現。多数決で決めようではないか!この妖怪のせいだと思う者は挙手!!」
リョウの言葉に、さやか、仁美、なのは、ユーノ、ヴィータ、ヘルディアル、石像全部。
要するに、九尾以外の全員が手をあげていた。
「決まりだな」
『オンドゥルギッタンディスカーーーーーーーーーー!!』
「つうか敵があげている時点で確定じゃないか!!」
『コーン!ショックコン!ならこの場で一番活躍して、汚名を返却コン!!』
リョウのあげた腕に、何時の間に脱出したのか飛びつく九尾。
「誰にだよ!まあいい、行くぜ!変身!」
『HENSHIN』
リョウの九尾が変形した全身を銅色の装甲が包み込む。
さやかが彼の隣りに移動すると、二人は剣を(リョウは刀だが)ヘルディアルに向け(簡単に言えば、五話のさやかの変身ポーズ。リョウは逆バージョン)をして、
「「振り切るぜ!!」」
と二人同時に何故か照井刑事のセリフを叫んだ。
九尾とリョウの変身に驚くなのはとユーノ。
たがヴィータはというと。
「今のって変身じゃなくて、装着じゃねえ?」
と、かなりの数の平成仮面ライダーを否定する発言をする。
『「…………………」』
しばし沈黙の後、リョウは、
「そんな事言うなあああああああああああああああああああああああ!!」
と叫びながら駆け出した。
迎え撃とうとする石像達。
「なめんなあああああああああああああ!!」
石像の一体を一刀両断するリョウ。
「さやか!奴の相手は任せた!俺は石像を相手する!!」
「了解!って、あんなでかいの相手にしろと!?」
さやかが答えすると、リョウは後ろを振り向いて刀を横にした。
一瞬、なにをするのかわからず怪訝な顔をするなのは達。
と、そこへさやかがジャンプした所で二人がなにをするのか理解した。
「とりゃあああああああああああああ!!」
さやかが刀の腹に飛び乗った瞬間、リョウは刀を振り上げる。
その勢いでさやかはジャンプすると、一気に操縦席で高みの見物を決め込んでいたヘルディアルに肉薄した。
『む!!?』
まさかの行動にロクな対応も出来ずにさやかの接近を許すヘルディアル。
「ヴィータちゃんは石像をお願い!わたしはあのでっかいのを!!」
「わかった!おりゃああああああああああああああああああ!!」
石像はヴィータの一撃に瓦礫と化す。
「いくよ、レイジングハート」
なのはは長年の相棒に声を掛けると、その先端に魔力を込める。
「いっけーー!」
その言葉をトリガーに、放たれたディバインバスターは巨大機械兵を目指し突き進む。
が、
『無駄だ』
そう言うヘルディアル。
命中したディバインバスターは、弾かれてしまう。
『貴様の様なトンデモない破壊力を持ったものを相手にするのに、こんなでかぶつを不用意に出すと思ったか、こいつ耐魔性のコーティングがされているのだ!!』
「く…」
ヘルディアルの言葉に呻くなのは。
しかし、ミイラにさえトンデモないと言われるなのはさんって一体…。
「なら、あたしがあのでかいのを叩く。なのはは周りのを頼む」
瓦礫から元の状態に戻る石像を横目にヴィータはそう言うと飛び上がった。
「いくぜええええええええええええええええええ!!」
グラーフアイゼンの凄まじい衝撃が巨大機械兵を揺らす。
『おのれ…』
呻くヘルディアルに、さやかの攻撃が来る。
『小賢しい!!』
「きゃ!」
ヘルディアルを杖で爆風が起こし、さやかは吹っ飛ばす。
「あぐるどが!」
吹っ飛んださやかが命中し、物の見事に引っくり返るリョウ。
「ぬおおおおおおおおおお!!九尾のせいでさやかの柔肌の感触が楽しめん!!」
「ぶった切るぞ!!」
さやかの下敷きになったリョウはマスクの中で男泣きをしながら叫ぶ内容に顔を真っ赤にして叫ぶさやか。
「見つけた!」
突然ユーノは叫んだ。
「奴の核を見つけた!あいつの胸…心臓の部分だ!!」
ユーノはヘルディアルを指差し叫ぶ。
『む!やらせるか!!』
と、杖を振り上げ、石像に指示を出す。
が、反応がない事を不審に思う。
『どうした?』
下を覗きこんでみたヘルディアルが見たものは、バインドでグルグル巻きにされた石像達の姿だった。
「何度破壊しても倒せないなら、倒さずに動けなくしちゃえばいいんだけの事」
『お…おのれ!!』
ヘルディアルは怒りに震えるが、突然の振動に慌てる。
『な…なんだ!?』
見ると、機械兵の右腕がない。
「ふん」
ヴィータにより叩き折られていた。
「次はてめえだ!!」
『くそ!』
迫るヴィータに杖を向けるヘルディアル。
杖から放たれる魔力弾を避けながらヴィータはグラーフアイゼンを構える。
『やらせるものか!!』
そう叫ぶとヘルディアルはヘルディアルはあの鏡をヴィータに向ける。
が、
「む!そうはさせんぞ!!九尾!!」
それを見たリョウは九尾を元の妖獣形態に戻すとガシッと掴む。
『いやな予感が…』
「責任とれや!!」
『当たったコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!』
ヘルディアルに向かって本日二度目の放り投げを披露する。
『なっ!』
九尾はリョウの狙い通りヘルディアルの持つ鏡に激突、鏡は明後日の方向に飛んでいってしまう。
『しまった!』
慌てるヘルディアルに、
「ラーケテンハンマー!!」
ヴィータの強烈な一撃が炸裂する。
『って、待つコン!まだコンが…』
『ぐぎゃあああああああああああ!!』
咄嗟にシールドを展開して防ぐがそのシールドごと叩き潰される。
ついでに操縦部分に引っ掛かっていた九尾も。
『ぐ…無礼者め!!』
グチャグチャになった操縦席から這い出たヘルディアル。
と、彼は自分に向かって放たれようとしていた高密度の魔力砲を見た。
「今度こそ…ディバイイイン」
『ーー!!』
慌てて機械兵のハッチを今更閉めようとするヘルディアルだが残念ながらハッチはヴィータの攻撃で変形したため稼動出来なかった。
一方、引っ掛かっていた九尾はというと。
『コーン!』
まだいた。
しかも潰れた操縦席の一部が彼の尻尾をきれいに挟んでいた。
今正に九尾はなのはの砲撃により風前の灯火とかしているのだ。
『コーン!早く抜くコン!!』
いつの間にか操縦席に登っていたさやかとリョウが引っ張るが、
「う~ん、駄目だ。お前結構しっかり挟まっているから無理だ。うん」
「うん。同感」
あっさりと諦められた。
『コーン!諦めちゃ駄目コン!!』
「それじゃあな九尾」
「大丈夫。九尾ならきっと大丈夫だよ。たぶん」
リョウとさやかはそう言うとあっさりと地面に降りた。
オンドゥルギッタンディスカーーーーーーーーーーー!!
叫ぶ九尾の悲鳴も、
「バスターーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
なのはの言葉とディバインバスターの轟音に掻き消される。
『ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!』
今度こそなのはの全てを消し去る砲撃魔法がヘルディアルを撃ち砕いた。
桜色の光の奔流の中、ヘルディアルのミイラの身体は粉々に砕けて消滅し、その中にあった一個の赤い宝玉が現れ、ひびが入った瞬間爆発した。
と、ひゅるるるるるるる。という音がして、
『へぶし!!』
すっかり真っ黒に焦げた九尾が振ってきた。
いや、落ちてきたが正しい。
『どっちも一緒コンよ!!』
ガバッと起き上がり地の文に文句をつける九尾。
と、彼の後ろで爆発音がする。
『コン?』
後ろを振り向くと、巨大機械兵が小さな爆発を繰り返していた。
「うお!これやばくねえ!?」
「逃げるよ!」
そう言って駆け出そうとするリョウとさやかの足をガシッと掴む者がいた。
九尾である。
「なんの真似だ?この妖怪…」
『なに言っているコン。帰れるチャンスコンよ。この爆発を利用して時空転移を行うコン!』
「いや待て。これ巻き込まれたら一溜まりもねえだろ」
「そうだよ…。それにわざわざそんな痛い思いしなくても帰れるし…」
九尾の凄まじいオーラに若干焦る二人。
『コンだけ酷い目にあったコン。こうなったらお前さんらに爆発の恐怖を味わってもらうコンよ!!』
九尾の言葉に汗をだらだらだらだらと流す二人。
「あ…ほら…そしたら九尾も巻き込まれるじゃない?もう酷い目はこりごりでしょ?」
にこやかにそう言うさやかだが、
『なに言っているコン!あの砲撃に比べたらコンな爆発なんて恐ろしくもないコンよ!!』
九尾の意思は固かった。
「あの…ではみなさん。なんだかわたし達はこの爆発を利用して帰るみたいなので、早く脱出を…、ご迷惑をお掛けしました」
仁美はなのは達に頭を下げる。
その手にはあの鏡があった。
先程の戦闘でキャッチしたらしい。
『ではユーノさん、なのはさん、ヴィータさん。またお会いしましょうコン』
九尾はユーノ達にそう言う。
「じゃあ、僕達はこれで」
「実家に帰ったら見滝原によってみるから、その時はよろしくね」
「それじゃあ、気をつけてな」
なのは達は早口にそう言うと駆け出した。
そして、全てが光に包まれた。
ちゅどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん
凄まじい衝撃の中、さやかは思った。
「爆発ネタに始まって爆発ネタに終わるのか…」
と。
ーー完。
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