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石の通路を走るユーノ達。
そんな彼らの背後からドシンドシンドシドシンドシンと迫ってくる音が足音が聞こえてくる。
「あいつら思ったより早いぞ!!」
「というか戦っちゃ駄目なのか!」
「駄目だ!さっきの奴の装備を見ただろ!?後ろの石像は操っているあのミイラを倒さないとたぶん止まらない!でもあいつにはなのはの砲撃魔法を弾き返せるあの鏡がある!しかもあの鏡はヴィータの攻撃さえ弾いた、魔力砲以外も弾けるんだ!」
「なら一旦逃げて体制及び作戦を立て直すという訳か!?」
ユーノの言葉に感心した様に叫ぶリョウ。
『なかなかいい意見コンね』
「「「無事だったのかよ!!?」」」
突然現れた九尾に思わず叫ぶさやか、ヴィータ、リョウ。
『コーン。おかげで毛並みがボサボサコンよ!どうしてくれるコン!!』
「あんだけの攻撃で毛並みがボサボサで済むってお前どんだけすげえんだよ!!」
『おひょおひょおひょ!コンのポテンシャルを舐めちゃいかんコンよ』
「そうか…」
さやかはそう言うと九尾を後ろに向かって蹴り飛ばした。
『オンドラギッタンディスカーーーーーー!!』
九尾につまずき転ぶ石像達。
「おし!作戦成功!!」
喜ぶさやか。
「お前って…」
そんな彼女を外道を見る様な目で見るヴィータ。
『コンブレイク!』
げし!
「あいた!」
突然飛んできた九尾の一撃を受けてしまう。
『なにするコン!一体あんたらはコンをなんだと…』
「「「………」」」
九尾の言葉にさやか達は暫く無言で走り、
「おとり」
「装甲」
「非常食?」
と答えた。
『コーン!ひどいコン!!って、ひとみんの意見怖いコンよ!!』
「すいません…」
「あのねえ…」
さやか達の様子に呆れるユーノ。
下手に怯えたり恐怖で動けなくなるよりかわマシだが、もう少し緊張感と言うものを持って欲しいとも思う。
そう思ってチラリと後ろを見ると、
さやか達の後ろに、物凄く手足を振って走る石造の姿が見えた。
「えええええええええええええええ!!」
ユーノの叫びに後ろを振り向いた一同も同じものを見る。
「なにあれえええええええええ!!」
「うわ!すっげえ速度!!」
「キモ!」
「あっはっはっはっ!怖いというしかないじゃないか!!」
「なんか、凄い迫力ですね!!」
『死力を尽くして走るコン!!』
本能的な恐怖から、速度をあげる一同。
彼らは走った、走った、走りまくった。
その間に見滝原ではマミが戦闘員や使い魔を虐殺していようとも彼らは走り続けた。
そして走りに走りまくった彼らは気がつくと、先程とは違う広場に出ていた。
見ると、玉座の様なものがある。
『この王の間に良く来たな』
転送魔法で移動したのだろう先程のミイラがその玉座の座っていた。
更に玉座の周りには大量の機械兵がいた。
どうやら玉座がある間に走ってきてしまったらしい。
「よく適当に走りまくってたどり着いたな…」
『まあ、一本道だったコンしね』
「なのは!入り口を崩して!!」
「バスター!!」
ユーノの指示になのはは自分達が入ってきた入り口に向かってディバインバスターを撃つ。
入り口は崩れた。
これで石像は入ってこれない。
『無駄な事。再びこの場に呼び出せばいいだけの事』
「そのためには機械兵が邪魔だと思うんですけど?」
『む!』
ユーノの言葉に呻くミイラ。
「僕も転送魔法は使えますからわかります。あなたがさっき使ったタイプの術式は広い空間でしかもそこにものがあると使えないタイプのものだ」
『ふん…逆に言えば、貴様らがこの機械兵を倒せば、召喚は可能という事でもあるぞ?』
「倒し方にもよりますよ。ようは大破させなければいいだけですから…」
『む…!』
ユーノの言葉に完全に不適な態度を崩すミイラ。
『隙ありコン!!』
と、ミイラがユーノに集中して隙にこっそりと近づいた九尾が鏡に向かって跳び付く。
そしてべしっと叩き落され、機械兵に踏まれまくる。
『今回のコンはこんなんばっかコンよ!!』
ボコボコにされる九尾は理不尽だと叫んだ。
『ふ…、ふははははははははは!!なるほど!確かに貴様の言う通りだ!我が召喚魔法は発動する為には広い空間が必要!我一人を移動させるならともかくあれほどの数を移動させるのはそうはいかん!若いながらなかなかの洞察力!だが…』
そう叫ぶとミイラは杖をあげた。
『ならば攻撃力は下回るが、再生能力のあるあの石兵で攻めなかった理由を教えてやろう!!』
そう言うと周りにいた機械兵が飛び上がり、ミイラに向かう。
『合体!!』
「「「ええええええええええええええ!!!!」」」
なんと、機械兵は次々と合体して一体の巨大機械兵と化してしまった。
一体なにをどう合体すればこうなるのか、ユーノには皆目検討がつかなかった。
『とう!』
と叫んでコクピットに跳び乗るミイラ。
操縦席はむき出しのデザインだが、ミイラの手にはあの鏡があるため、下手に覆うよりは防御力があるのだろ。
ドシン!と地面に降り立つ巨大機械兵。
『ゴン!』
その時、見事に踏み潰される九尾。
「なにあれ!」
叫ぶユーノの目の前に石像が召喚される。
「く…まさかこんな事態になるなんて…」
「ユーノ君…」
「いや、普通誰も思わねえよ」
悔しそうに言うユーノに声を掛けるなのは。
そんな二人の背後で、ジト眼で呟くヴィータだった。
「過去を悔やんでいる暇があるならよりよい未来を掴もうじゃないか!」
と、そんなユーノにリョウが声を掛けた。
「君は…」
「俺は欲深くまた馬鹿だからな。最後まで諦めないのさ!」
サムズアップしながらそう言うリョウ。
リョウの言葉に気を引き締めるユーノ。
「そうだよ。わたしも諦めないから」
なのはも笑みを浮かべる。
「あの~真面目なお話の所申し訳ないんですが…九尾さんが声をあげなくなったんですけど…」
「「「え?」」」
仁美の言葉に先程まで巨大機械兵の足の下から叫んでいた九尾がなんの反応もしなくなっている事に気づく一同。
「「……………死んだか」」
『生きてるコン!!』
さやかとリョウの言葉に叫ぶ九尾。
『ちょっと待つコン!なんで攻撃を仕掛けるコン!?一体何故ハムナプトラしてるコン?』
「素直にミイラなのになんで動いていると言え」
さやかのツッコミも無視して九尾はミイラに聞き続ける。
『話によってはこっちも誠意を見せるコンよ』
『我は王ヘルディアル。我は不死の技術によりこの世に舞い戻った』
『そんな簡単に不死になれたら誰も苦労しないコンよ』
「ていうか不死になってもそんな姿になっちゃ元も子もない気がするぞ」
ヘルディアルの言葉に率直な意見を言う九尾とリョウ。
「どう思う?ユーノ君」
「普通に考えて不死の技術なんてある訳がないし、あんな状態の身体で生きているはずがない。なら、あの身体を何かの方法で操っているって考えるのが普通だ」
「石像も同じ方法で?」
「ああ、さっき調べた時にはなんの仕掛けもされていなかった…あの身体と同じ何かの魔法で動かしているんだ」
「大方、生前の人格をそれにインプットしてるんだろうぜ。大概の不死の技術ってのはそういうのだからな」
ユーノの分析を聞いていたヴィータがグラーフアイゼンを肩に担いでそう言い放った。
「という事は、目の前のミイラを倒しても無駄という事でしょうか?」
「そうなる可能せいはあるね」
仁美の言葉にユーノはうなずく。
『それで王様は一体なにをしようと言うコン?』
『我が望み。それは再び我が王国を復活させる事にある』
『そんな事をして何の意味があるコン。あんたの王国はとうの昔に滅びたコンよ。国ってのは国民がいて何ぼのものコンよ』
『我こそが王国。そして我は不滅。故に我が王もまた不滅。我がいるこの地は我が王国。そのために我が民は我にこの不死の身体を与えたのだからな』
『なんだってぇ!』
「そんな!」
「な!」
「てめえ…」
「まさか…」
「あなた…」
ヘルディアルの言葉に驚愕の表情をする一同。
「…………シリアスな空気の所悪いがいまいち事情がわからん」
「本当に悪いぞ」
リョウの言葉に間髪入れずツッコムさやか。
「つまり…彼はあの不死を手に入れるために自分の国の民を犠牲にした…そういう事ですね?」
「ああ。この遺跡の王国はある時急に滅びたんだ…まさか国王が自分の復活の為に犠牲にしていたなんて…」
仁美の言葉にうなずくユーノ。
「考えられねえ事じゃねえよ。権力者っての奴は大抵自分の部下は自分の為に殺してもいいって奴だからな」
ヴィータは苦虫を噛み潰した顔でそう言った。
『我の不死の礎となれたのだ。我が民も歓喜をあげていよう』
『ふざけるんじゃないコン!恐怖や悲しみと喜びの区別もつかないコンか!国民の安息も考えられん奴に王を名乗る資格はないコン!その愚かな考えをコンがぶん殴って正してやるコン』
「ああ…こんな奴は許しちゃおけないね!」
「俺の正義感が叫んでいる!目の前のミイラを倒せと真っ赤に燃える!!」
「……わたしもいずれ人の上に立つ身です。だからこそあなたの言っている事は間違っているとわかります!」
ヘルディアルの言葉に怒りを見せるライトメンバー。
「ああ、まったくだね」
「あなたの考え、全力全開で正します!」
「ぶっ潰してやるぜ!」
リリなのメンバーも憤る。
『ふん。王に逆らう愚か者どもめ。貴様らも我が復活の礎としてくれる!!』
ヘルディアルはそう言うと機械兵が腕を振り上げる。
それが戦いの合図となった。
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